ストーブの要らない日が、少しずつ増えていく
ふと窓の外を見上げると、空にはハロ
天候が崩れる前触れだ
そう言えば、夕方から雨の予報
急いで洗濯物を干し終え、家を出る
目的は、ようやく咲きはじめた“桜”
北海道の桜は3日で満開を迎えるため、
観に行けるタイミングが難しいのだ
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、
長い間、日本は“自粛”を余儀なくされている
散歩やジョギングなど、“密”にならなければ
外出は禁止ではないはず
が、外を歩くと、
なんとなく罪悪感に苛まれるもの
人目が気になるのは、
きっと私だけではないだろう
「“密”でなければ、外出はいいはず」
「“密”でなければ、外出はいいのよ」
そう心の中で唱えながら歩く
そんな姿はさながら、なにかの宗教のようだ
乳がんになってから、
毎年、桜を観にいている公園
木々も老木と化しているのか、
本数自体もかなり間引かれている上、
枝もはらわれ、スカスカだ
「ここでも“密”が避けられている...」
初めてここに来たのは、
乳がんの手術をして4か月後
あのときは本当に美しかった、この公園の桜たち
「何にも“命”があるのだな...」
帰り際、空を見上げると、
そこには再びハロが...
真上に見えた天使の輪のようなハロ
太陽の中心から外れていたが...
「こんなことって、あるのだな...」
東京で桜が咲きはじめた頃、
「お花見はしないように」
と、東京都知事が訴えていた
もちろん、
新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐためだ
私の街は、特に“桜の名所”もない
あちこちの小さな公園で咲いたところで、
人出はまばら
“密”になることはない
が、東京は、私の想像を遥かに超えるほどの
群衆になるのだろう
“花見自粛”のお願いをしたあと、
知事はこんな言葉をつけ加えた
「大丈夫です。来年も桜は咲きます」――
おそらく、来年も桜は咲く
「何事もなければ、
99.999%以上の確率で咲く」
...と私も思う
が、来年、
その桜を観られないかもしれない人たちがいる
“今年の桜”を楽しみにしている、
多くの人たちがいるのも、また事実なのだ
私も、今でこそ、こうして生きている
が、乳がんになったばかりの頃は、
「今年は桜が観られるだろうか」
「来年の桜は観られるだろうか」
そう思って生きてきた
“桜”はやっぱりどこか特別で、
それを目標にしている人たちは少なくない
知事の発言を聞いて、
そんなことを思った
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Source: りかこの乳がん体験記
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