「“がん”なので...」は、もう通用しない ~保険の勧誘~

それは、きのうのこと――

家の電話が鳴った

『こんな朝から誰だろう...』

ナンバーディスプレイを見ると、
表示されている番号はフリーダイヤル

『またインターネット接続関係の、
 1か月1000円安くなります』

とかなんとかの、
あの、わけのわからない業者か...

と、思った

出てみると、受話器から聴こえてきたのは、
60代くらいの年配の女性の声

  60代で“年配”は失礼か

なんでも“保険の会社”らしい

が、全く聞いたことのない社名

『勧誘か?
 でもこっちには、“がん”という、
 “断るための武器”があるのだ』

そう思いながら、彼女の話に耳を傾けた

この手の電話は、なかなか“結論”を言わない

結局、

「いい保険があります」

ということなのだろう

そこで私は“武器”を取り出した

「わたし、がんをやっているので...」

これまでも、
何度か保険の勧誘の電話がかかってきたことがある

“がん”という、
ちょっとした個人情報を口にするのが嫌だったので、
それまではなんとか断っていた

が、定期的にそのような電話は来るもので...

ついに私は、
“がん”という切り札を口にしたのだ

すると相手は、

「そうでしたか。
 お身体を大切になさってください」

との言葉を残し、
二度と電話が来ることはなかった

  一度がんを経験すると、
  なかなか入れる医療保険はない

  それは私自身、身を以って体験している

  もちろん、
  月々数万円という高額な保険料を支払う能力があれば、
  がん経験者でも入れる保険はあった

が、今は、がんを経験した人でも入れる保険が増えた

『日本人の2人に1人ががんになる』

そんな時代だ

医療も進んでいる

それとともに、保険も変えていかなければならない

受話器の向こうからは、

「いえ、
 がんを経験された方でも入れる保険があるんですよ」

「がんをされたのはいつですか?」

「5年以上経ってますか?」

「今は大丈夫なんですよね?」

「これから入院などされる予定はないですよね?」

...と、質問攻めだ

そう、“がん”という言葉は、
今では“断るための武器”にもならないらしい

執拗に、

「パンフレットをお送りしますので、
 見るだけでも見てください」

と、食い下がる女性――

゜゚*☆*☆*゚ ゜゚*☆゜゚*☆*☆*゚ ゜゚*☆゜゚*☆*☆*゚ ゜゚*☆

  数年前、

  「治療が終了して5年が経てば、
   入れる医療保険がある」

  そう聞いていた

  その頃ちょうど、
  入っていた保険が満期を迎える時期

  怪我やほかの病気にかからないとは限らない

  せめて、入院・手術のときのための
  医療保険には加入したかった

  そのとき、
  「がん保険には入れない」とも言われていた

  いや、もうがん保険はどうでもいいのだ

  せめて、“医療保険”に加入したかった

  が、結局、
  がん治療が終わって5年が経っても
  国内2社の保険の審査は通らず

    乳がんは、
    “完治”と言われる時期まで長いせいか、

    「10年経たないと入れない」

    ...とのことだった

  結果的に、
  外資系の保険に加入することができたが...

  “2社に断られた”という現実は、
  かなりの衝撃だった

  「がん保険に入りたい」と
  言っているわけではないのだ

  “医療保険”でいいのだ

  が、、それさえできない――

  『結局、“がん”とは、そういう病か...』

   1日1回、応援のクリックお願いします
       日々の励みになります
    両方押していただけると嬉しいです
       ↓         ↓
    にほんブログ村 病気ブログ 乳がんへ
  人気ブログランキング   にほんブログ村


 ★しこり発見から治療までの経緯は⇒
こちら

 ★さらに詳しい経緯を更新中⇒≪私の記録≫から


Source: りかこの乳がん体験記

コメント

タイトルとURLをコピーしました