【書評】『amazon 世界最先端の戦略がわかる』:ネットとリアルワールドの両者を制圧しうる唯一の企業

内科医

おはようございます。

『amazon 世界最先端の戦略がわかる』を読みました。

アマゾンはネットとリアルワールドの両者を制圧しうる唯一の企業だと思います。

他社を圧倒する在庫や物流網を備え、人間が生活していくうえで欠かせない小売業の中でamazonが一人勝ち状態なのが最大の強みです。

Apple製品やFacebookは仮になくなっても生活自体に大きな影響はありませんが、Amazonがなくなったら困るという人は多いでしょう。

そんなアマゾンの凄さを十二分に思い知らされるのが『amazon 世界最先端の戦略がわかる』です。

 

amazon 世界最先端の戦略がわかる

amazon 世界最先端の戦略がわかる

 

 

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【書評】『amazon 世界最先端の戦略がわかる』:ネットとリアルワールドの両者を制圧しうる唯一の企業

日本を代表するEC企業といえばアマゾンと楽天で、両者がしのぎを削っている状態ですが、両者のビジネスモデルは大きく異なります。

アマゾンのお客さんは顧客であり、楽天のお客さんは企業です。

また、アマゾンは圧倒的な在庫と物流網を持ちますが、楽天はそれを持っていないのも大きく異なります。

 

アマゾンのお客さんは顧客

アマゾンの圧倒的な強みは、自分で在庫を持ち、流通を完全に管理していることにあります。

あくまで自社で仕入れた商品を売るため、物流倉庫が必要となり、その在庫管理や発送準備なども自社で行うことになります。

自社で全てを管理するためには、莫大な設備投資が必要となるうえ、システムを構築するにはかなりの時間がかかります。

よって、物流システムが整うまでは不利な立場となりますが、いったん構築してしまえば圧倒的な優位性を持つようになります。

商品を自社で仕入れているため、大量に仕入れることで極限まで仕入れ値を下げ、常に「最安値」を提供できるからです。

 

楽天のお客さんは企業

一方、楽天市場の場合は、ネット上にスペースを貸し出すことでお店側から手数料を得て稼いでいます。

あくまで場所を貸すだけですので、自社で物流網を持つ必要がなく、時間やお金をかけずに効率よく出店業者を増やすことができるのがメリットです。

しかし、商品の仕入れや配送は自社で行うわけではなく、出店業者が独自に行うため、仕入れ数が多くなってもアマゾンのようなスケールメリットは働きません。

ポイント還元を含めれば楽天の方が安いということはよくありますが、商品自体の価格ではアマゾンに太刀打ちできないのにはそういった理由があります。

 

アマゾンウェブサービス(AWS)は世界最大の企業向けクラウドサービス

近年のアマゾンの圧倒的な収益源といえば、世界最大の企業向けクラウドサービスであるAmazon Web Service(AWS)でしょう。

AWSは今やアマゾンの利益の大半を稼ぎ出す主力部門で、AWSの営業利益を別部門の投資資金にすることで、次々と別の分野に進出することが可能となっています。

対抗馬はマイクロソフトのAzureで、こちらも順調に伸びていますが、企業向けクラウドサービス分野の圧倒的なNo.1はAWSで約35%のシェアを占めています。

クラウドサービスは成長の余地が大きく、利益率の高い分野でもありますので、クラウド部門でAWSが最強の座を維持することができれば、アマゾンの将来は安泰かもしれません。

 

ネットとリアルの境界を超えられるのはアマゾンだけか

アマゾンの最大の強みは、「今日買って、明日届く」を簡単に実現できる圧倒的な物流網にあります。

これこそが、AppleやFacebook、Google、Microsoftなどの他社が持っていないアマゾン独自の優位性です。

我々の生活に直結する小売業をおさえていることで、ネットの世界からリアルワールドへ展開することが容易になります。

アマゾンフレッシュやアマゾン・ゴーといったリアルワールドにおける試みは道半ばですが、アマゾンがネットの世界だけにとどまらず、リアルワールドにも進出する未来はすぐそこまで来ているように感じます。

 

まとめ

キャッシュの大半を莫大な設備投資に費やすことで、圧倒的な在庫・物流網を実現させ、小売業界では向かうところ敵なしといった状態です。

AWSは近年のアマゾンの圧倒的な稼ぎ頭で、そこで得た利益をもとに他分野に進出するという流れができあがっています。

アマゾン帝国が世界を支配する日も近そうです。

ただし、投資家の期待値も相当に高いため株価がどうなるかは分かりませんね。

 

 

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amazon株を間接的に保有可能なETFといえばQQQです。上位にはApple、Microsoft、Alphabet(Google)といった魅力的な銘柄が並びます。

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Source: 神経内科医ちゅり男のブログ

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