乳がんがわかったあと、
転移がないかなどを調べるため
いくつもの検査を受けることになる
その後、
手術(もしくは薬物療法)・入院と、
話しが進んでいくわけだが――
そのとき、看護師さんから受けた説明の中に、
こんなものがあった
○手術は研修医がすることはないと思いますが、
いろいろな処置など、
研修医がすることがありますがいいですか?
○治験があれば、参加していただけますか?
と、いうものだった
『“研修医”か...。
さすがに大きな病院は違うな...』
医師を目指す人たちは、
誰もが“研修医”からはじまる
一人前の医者になるためには、
知識もそうだが、経験は大きい
特に“外科”の分野は実践がきっと大切だろう
『まぁ、それも仕方のないことか...』
と、思ったが、中には、
「研修医は嫌だ」
そう言う患者もいるのだろう
実際に手術直前、手術台で、
私の右腕に点滴の針を刺そうとしていた若い男性
手際の悪さから、“研修医”であるとわかった
すると横から、
「ここ、ここ。
そこ、痛いからね!!」
と、女性が指示をする声が聴こえた
看護師さんだ
この時点ではどうやら、
研修医より看護師さんの方が立場が上のようだ
『頑張れ、研修医。
ここで経験を積むんだ!!』
麻酔をかけられる直前の、
不安と緊張感いっぱいの中、
そんなことを思った
“治験”に関しても、私の場合、
特に抵抗感はなかった
もともと複数あった私のがん細胞のひとつは、
“化学療法も放射線も効果がない”と
言われているものだ
それに初めて乳房にしこりをみつけてから
5年も放置している
いつどうなってもおかしくない状況
その間、新しい薬が開発されそれを試せるのなら、
こんなに命が儲かる話はない
いくらでも治験に参加したい気持ちだった
...が、稀ながん細胞
需要がない“稀な病”は、
薬の開発も進まない
きっと私のがんに効く薬は、
一生つくられることはない
研修医も治験も、今ある私の命より、
これからの医療、
これからがんになるかもしれないひとたちの
命をつなぐもの
この経験が“がんの完治”という未来につながるのなら、
いくらでも参加する――
そんなことを思いながら、看護師さんに、
「はい」
と、返事をしたのだった
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Source: りかこの乳がん体験記
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