おはようございます。
当ブログの読者のDrの方から、以下のご質問をいただきました。
ちゅり男先生、いつもブログを楽しく拝見させていただいております。
28歳、医者3年目の若造です。
投資は全くの初心者で、右も左もわかりません。
今は働くのが精一杯で投資のことまで深く勉強できないのが現状です。
しかし、先日第1子が誕生し老後に向けて資産形成をしていく必要を改めて実感しました。
先生のブログを拝見し、現在iDeCoで2万3000円、つみたてNISAを上限までSBI証券でつみたてております。
iDeCoでは全てDCニッセイ外国株式インデックス、つみたてnisaでは全てeMAXIS Slim先進国株式インデックスを購入しています。
そこで質問なのですが、今後SBIでセレクトプランに移動したときに商品の変更を考えているのですが、iDeCoでも先生のおすすめのeMAXIS Slim先進国株式インデックスに乗り換えるべきでしょうか?
それともこれを機会に新興国株や日本株も追加を検討した方がいいでしょうか?
また楽天証券で楽天カードによる投資が可能となるようですが、すでにSBIでiDeCo、つみたてNISAを利用しているため自分には関係ないと考えておりました。
しかしポイント獲得できることからもiDeCoやつみたてNISAは利用してなくても貯金の代わりに月5万円楽天証券で投信積立をすることはどうなのでしょうか?
またその際の商品選択のコツ等ありますでしょうか?
もしお時間ありましたらご教示していただけると幸いです。
よろしくお願いいたします。
ご質問ありがとうございます。
結論としては、今まで通りiDeCoとつみたてNISAを軸にコツコツ投資を進めていけば問題ない気がしますね。
3年目は医者として大変重要な時期ですので、積立設定だけして後は本業に励むのがベストかと思います。
iDeCoの商品選択の考え方と、ポイント狙いで楽天証券を利用すべきか否かについて
DCニッセイ外国株式インデックスとeMAXIS Slim先進国株式インデックスの比較
今現在投資されているDCニッセイ外国株式インデックスは、MSCIコクサイに連動する商品で、日本を除く先進国市場に分散投資をする商品です。
信託報酬は0.20412%と十分に低い水準ですから、投資先として全く問題ありません。
セレクトプランで採用されるeMAXIS Slim先進国株式インデックスは、同じ指数に連動する商品で信託報酬が0.11772%とさらに割安ですから、口座移管の手間さえ気にならなければ乗り換える価値はあるでしょう。
SBI証券のiDeCoセレクトプランで他に投資対象となりうる商品
iDeCoで保有する商品の候補としては、以下の3つが王道かと思います。
1) 全世界分散投資(除く日本 or 含む日本)
2) 先進国株式市場への投資(MSCIコクサイ)
3) 米国株式市場への投資(S&P500など)
投資信託では過去の長期リターンが比較しづらいため、ETFで比較してみます。
1)に相当するETFの代表がVT、2)に相当するETFの代表がTOK、3)に相当するETFの代表がIVVやVOO、SPYです。
そこで、3つのETFの過去10年のパフォーマンスを比較してみます。
青がIVV(米国)、赤がTOK(先進国)、紫がVT(全世界)です。
(画像はYahoo financeから引用)
すると、日本や新興国株式市場を含むVTと、それらを含まないTOKではリターンが近似していることが分かります。
明らかに10年リターンが良いのはIVV(米国)ですね。
過去のリターンが将来を100%約束するわけではありませんが、VTとTOKの差は予想以上に小さいと言えます。
これは、VTの中で日本や新興国の占める割合は20%程度に過ぎないことが関連しているのでしょう。
新興国市場が伸びるシナリオを信じるかどうか
以上の結果から、全世界分散投資と先進国市場だけへの投資では、予想以上にリターンが近似していることが分かりました。
よって、ご質問者様が新興国市場の今後の成長を信じるならば新興国市場を含む商品に乗り換えるのもありですし、このままDCニッセイ外国株式インデックスやeMAXIS Slim先進国株式インデックスのままでも問題ないでしょう。
セレクトプランへ変更するのをきっかけに新興国を含む世界分散投資に切り替えるのであれば、eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)もしくはSBI・全世界株式インデックス・ファンドがおすすめです。
今後も米国一国の成長性が世界平均を上回ると信じるのならば、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)になりますね。
未来のことは誰にも分かりませんので、ご自身の信じられるシナリオに乗っかるだけだと思います。
楽天証券への乗り換えは特に不要かと思います
iDeCoやつみたてNISAに関しては、SBI証券ですでに運用されているとのことですので、わざわざポイントを狙うためだけに楽天証券へ乗り換える必要性は低いと思います。
ポイントシステムは魅力的ではありますが、投資の本筋ではないですね。
もちろん、手持ち資金に余裕があれば楽天証券で楽天カードを利用して月5万円分の投信積立を行い、毎月500ポイントを狙うのも手ですが、年間6000ポイントというのを多いとみるかどうかですね。
3年目のDrということですので、月一回の当直バイトでもして、医者としての腕を磨きながら稼いだ方が手っ取り早い気がしますね。
まとめ
投資を始めたばかりということですので、今のままiDeCoとつみたてNISAを軸に月5〜6万円の積立を継続するのがよいです。
ポイント狙いで楽天証券に手を出すのは必須ではない気がします。
こんな記事も書いています。
楽天証券では、楽天カードで投信積立をすると1.0%のポイント還元が受けられるサービスが開始します。
SBI証券のセレクトプランおすすめ商品についてはこちらにまとめています。
iDeCoの口座移管では、一度保有商品が全て現金化されますが、そのデメリットについてまとめた記事です。
Source: 神経内科医ちゅり男のブログ
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