おはようございます。
当ブログの読者から以下のご質問をいただきました。
はじめまして。シュウ丸と申します。
ちゅり男さんのブログを訪れて以来すっかりファンになり、 資産形成について記事を片っ端から観て勉強する日々です。
そこで厚かましくも相談させてほしいのですが・・・
私はFX歴が長く、株も含めて毎年それなりの利益を上げてますが、 正直日々チャートに張り付くのも辛く、もっと落ち着いた投資をしたいと考えております。
またコロナにより別の事業も縮小して今後の収入が大きく減ることが予想されますので、 昨年一部の事業を売却して入ったまとまった資金を、長期投資に回したいと考えております。
今現在、現金は2億円超あり、私は40代・3人の子供もまだ小学生ということで半分の1億円程度を10年ほどかけて積み立て投資したいのですが、
・インデックス投資で高めの利回りを得て20年後を目安に利益確定したい
・高配当株ETFで毎月の配当を受け取りたい
ドルコスト平均法も鑑みた上で、毎月約各50万円ずつ(計100万円前後)を なるべくコツコツと自動積立したいと考えております。
※仕事が多忙につき、個別の銘柄選定や定期的な銘柄入れ替えは難しいです
ちゅり男様ならどういったポートフォリオを組むでしょうか?
インデックスファンドだと利回りが高いものの、確定されるまではずっと利益を再投資、 生活の安定やセミリタイアなど出来ませんから、これ一本というのは心許ないです。
なので老後にまとめて確定してしまうか、余裕があれば子供に名義変更しようと思ってます。
また米国高配当株ETFは定期的に配当が振り込まれるので生活が安定し、 多少利回りは落ちても着実に定期収入になるのは精神衛生上プラスに思います。
という訳でインデックス投資+米国ETFを組み合わせて運用したいのですが、 ネットで調べると「VTが良い」「QQQが良い」「VTIが良い」とまちまちで、
またどのファンド・ETFもパフォーマンスが似たり寄ったりで、 分散する意味があるとは思えない組み合わせも多く、
巷で人気の「SPYD」も昨年9月は前年比約40%もの減配となるなど、 どこに絞ったら適切なのか決めあぐねています。
個別の米国高配当株でポートフォリオを組み→月末リバランスも考えたのですが、 どうしても億劫になったり、行き当たりばったりになってしまいそうで、 いくつかの投資対象に配分を決めたらあとは機械的に積み立てていきたいです。
大変な長文になってしまい申し訳ありません。
私の投資額に際し、NISAやiDeCoを利用する余地はあるのかもお聞きしたいです。 (記事を拝見したり色々調べたりたのですが、調べれば調べるほど分からなくなりまして)
1.上記の組み合わせ、考え方に対しアドバイスはありますか?
2.インデックス、米国高配当ETFのそれぞれのオススメファンドは?
3.あれば資金配分のアドバイスもいただけたら嬉しいです。 厚かましいお願いですが、是非よろしくお願いいたします。
ご質問ありがとうございます。
結論から申し上げますと以下の通りです。
1) すでに2億円ものキャッシュが手元にありますが、今後は収入が大きく減るとのことですので、シンプルに「日本円:株式=50:50」をおすすめします
2) インデックス投資であれば、VT(全世界株)もしくはVTI(米国株)がおすすめです
3) 米国高配当株ETFの中では個人的にはVYMがおすすめです
4) 最もシンプルにいくならば、「日本円 50:VTもしくはVTI 25:VYM 25」でよいと思います
以下1つ1つ掘り下げてみていきます。
2億円のキャッシュを活用して配当金生活を実現する
「日本円:株式 = 50:50」のオーソドックスなポートフォリオを組む
すでに手元に2億円もの現金がある大変恵まれた環境でありますが、その一方で事業縮小により大幅に収入が減るとのことですので、過剰なリスクを取る必要はないでしょう。
個人的には、「日本円:株式=50:50」のオーソドックスなポートフォリオをおすすめします。
長期で運用することを前提とすれば、株式比率をもっと上げてもよいのですが、金額が大きいので半々で問題ないでしょう。
投資を長く続ければ続けるほど、リーマンショックやコロナショックのような暴落局面が訪れるでしょうから、そういった時の追加投資資金として現金を保有しておくことは悪くありません。
インデックス投資であればVTかVTIがおすすめ
インデックス投資の部分に関しては、VT(全世界株)かVTI(米国株)がおすすめです。
数十年後にVTとVTIのどちらがより高いリターンをあげているかは誰にも正確に読めませんので、ご自身の好みでよいでしょう。
インデックス投資一本であれば、米国ETFに手を出す必要はなく、楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)やeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)で十分です。
確定申告の手間がかからず、分配金も自動再投資してくれるため税効率がよく、投資信託の低コスト化によりETFとのコスト差が小さくなったからです。
しかし、質問者様は米国高配当株ETFへの投資も検討されていますので、確定申告で外国税額控除の手続きをすることが前提となります。
そう考えますと、インデックス投資の部分も本家VTやVTIを購入した方が運用としてはシンプルになります。
本家VTやVTIであれば1.5%〜2%程度の分配金も得られますので一石二鳥ですね。
米国高配当株ETFの中ではVYMがおすすめ
米国高配当株ETFの中で人気の高い商品は、VYM、HDV、SPYDの3つかと思います。
あくまで私の好みになりますが、この中で個人的なおすすめはVYMです。
今現在の分配利回りはHDVやSPYDと比較して若干劣るのですが、長期保有し続けることにより、値上がり益も分配金の成長もバランスよく見込める優良商品だと思います。
安定感を重視するのであればVYMがよいでしょう。
分配利回りだけみればSPYDもアリなのですが、不動産やリートへの配分が大きく、値動きが大きいので安定感に欠けます。
また、せっかくETFで分散したにも関わらず大幅な減配といったリスクもあります(2020年9月に40%程度の減配がありました)ので、安心して持ち続けるならばVYMの方がおすすめです。
1億円を5年くらいの期間をかけて分散投資します
もし私が質問者様の立場であれば、2億円の現金のうち半分の1億円を、5年くらいの期間に分けて分割投資します。
投資先としては、最もシンプルにいくならば「インデックス 50:VYM 50」となります。
インデックス部分に関しては、VTでもVTIでもどちらでもよいでしょう。
VTやVTIからも2%弱の分配利回りが得られますので、VYMの分配金と合わせればかなりの金額になると思います。
もちろん、好みに応じてHDVなどを組み入れてもOKです。
私自身はシンプルな運用が好みですので、「現金 50:VT or VTI 25:VYM 25」とします。
このあたりは絶対的な正解はありませんので、参考程度にしていただけましたら幸いです。
まとめ
今回は、2億円の現金を活用し、安定的かつ分配金を得ながら生活していくためのポートフォリオを考察してみました。
【おすすめ本】
三菱サラリーマンさんが書かれたFIRE本です。
かなりストイックなので全く同じ生き方をするのは難しいですが、配当金にフォーカスして一貫した投資をし続ける姿勢は学ぶべきところが多いです。
『父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え』です。この本の内容に従って長期投資ができれば成功する確率はかなり高いです。
こんな記事も書いています。
米国高配当株ETFの魅力とデメリットについてです。
何冊投資本を読んで勉強をしても、実際に投資をしてみないと分からない点がたくさんあります。少額でもよいのでやってみる姿勢が重要でしょう。
インデックス投資と個別株投資、それぞれのメリット・デメリットをよく理解し、自分に合った手法を選択しましょう。
Source: 神経内科医ちゅり男のブログ
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