「うーん...けっこうひどいね」――
温かな手で優しく私の腕をつかみ、
一通り眺めたあと、医師は静かに言った
今日で8日目のモデルナアーム
最初に出現した、
肩に近い部分の赤みが薄くなってはきたものの、
横に、下にと、縦横無尽広がってゆくその様は、
まるでエイリアンに侵された身体のようだ
「数日でおさまるので心配はない」と
言われている“モデルナアーム”
が、
「このままじゃ、いつ治るかわからない」と、
いよいよ皮膚科へ――
初めて行く病院は、
問診票に色々と記入しなければならない
まずは、家を出る前に乳がん履歴を確認
そして、
子宮筋腫の摘出手術と盲腸の手術...
過去の手術は、すべて聞かれる
コロナの影響だろうか、
院内は、患者は少ない
「どんな先生なのだろう...」
漏れ聞こえてくる声に妄想が膨らむ
「うーん...けっこうひどいね」
先生は、この“ひどい”という言葉を使うべきか
躊躇していたように感じた
が、私自身、“ひどい”と思っていたため、
「やっぱりそうだよね」
と、どこか納得していた
それは、テレビでも、
これほど広がっている映像は
見たことがなかったから
ネットで検索しても、
こんな画像出てこなかったから
半日半日広がっていくのが
目に見えてわかるのだ
蜂窩織炎も疑ってみたが、
どうやら
“モデルナアーム”で間違いがないようだった
「とりあえず3日分薬出しておくね。
3日経ってもよくならなかったらまた来て」
と、抗生剤やらアレルギーの薬、
皮膚の炎症を抑える薬やらが処方された
3日でよくなるのか?
病院を出て、向かいの薬局へ
この薬局も初めてのため、
ここでもまた問診票に記入
あー、面倒...
乳がんでお世話になっていた薬局へ行きたかったが、
少し遠いため断念
本当は、薬局もあまり増やしたくない
覚えきれない薬剤師さんの長い薬の説明を聞き、
ようやく渡された薬は“4日分”
『4日分?
先生は確か、“3日分”と言っていたはず...』
ま、いっか...
いや、いいのか?
そして夜から服薬開始
○朝だけ
○朝・晩
○朝・昼・晩
と、服用のタイミングがバラバラのため、
なにを飲んだらいいのか把握できず...
早く“普通”の腕に戻りたい
痒みのない腕
赤みのない腕
腫れのない腕
つっぱり感のない腕
熱を持たない腕...
どうでもいいが、
病院へ行くと、なぜこうも疲れるのだろう――
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Source: りかこの乳がん体験記
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