おはようございます。
田村正之氏の『人生100年時代の年金戦略』を拝読致しました。
結論から申し上げますと、2019年現在の各種年金制度について、最も網羅的かつ簡潔にまとまった一冊だと思います。
昨今のニュースなどを見て、年金制度に関してネガティブな考えを持っている方も多いと思いますが、実は公的年金というのは悪くありません。
一度考えをリセットする意味でも、本書籍を読むことを強くおすすめします。
【人生100年時代の年金戦略】年金制度について最も網羅的かつ簡潔に解説した決定版
長期投資のゴールを設定するために年金の理解は不可欠
長期投資を実践している人の大半は、老後の生活に何かしらの不安があって実践していることが多いと思います。
人生100年時代が到来する中で、公的年金だけでは生活費が不足する可能性が高く、その不足分を自分の力で補う必要性が年々増しているのは事実です。
しかし、まずは公的年金について正確に把握しなければ、自分にとっての不足分がどの程度なのか把握できませんので、対策をたてようがありません。
私の好きな故事の一つに、
「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」
というものがあります。
年金制度は敵ではなく、うまく活用すれば味方になりうるものですが、まずは現状を正確に理解することが重要です。
国民年金は絶対に加入しておくべき制度の1つ
公的年金制度に関するネガティブな情報が巷に出回っていますので、国民年金保険料を支払っていない人も多いようです。
国民年金に関しては、老後の生活を支えるいわゆる年金としての役割だけでなく、遺族年金など生命保険と代わりとなりうる制度も含まれています。
総合的に考えて、絶対に加入しておくべき制度の一つだと考えています。
民間の生命保険に加入する前に、まずは遺族年金制度についてよく調べ、それで不足する部分を民間の保険で補うという考えが適切でしょう。
確かに、老齢基礎年金の満額は約78万円/年(約6万円/月)であり、これだけでまともな生活を送ろうと思ったら厳しいです。
ただし、このようなネガティブな側面だけに焦点を当てて年金制度全てを否定するのは危険であり、まずは全体像をよく理解したうえで、ニュートラルな視点で判断すべきでしょう。
私自身は、この書籍以前にも年金制度について一通り勉強をした経験がありますが、この本を読むことで改めて知識の整理ができました。
国民年金と国民皆保険制度に関しては賛否両論ありますが、個人的にはやはりありがたいシステムだと思っています。
まとめ
年金制度に関して、2019年現在の最新情報を網羅的に学ぶのに最適な一冊です。
年金制度は刻一刻とかわりますので、今後も知識のブラッシュアップは欠かせませんが、そもそもベースとなる知識がなければ何が変更したか理解できません。
年金に関する本は一冊は目を通しておくとよいでしょう。
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【その他のおすすめ本】
当ブログでは書評を書いていませんが、田村氏の前著『老後貧乏にならないためのお金の法則』もめちゃくちゃおすすめです。
資産運用に関する幅広い話題について一冊の本の中で効率的に学ぶことができます。
この本は本当におすすめなので、今度書評を書かないといけませんね。
『金持ち父さん 貧乏父さん』も資産運用を考えるうえで一度は絶対に読んでおきたい本ですね。
「余剰資金で負債ではなく資産を買う」これに尽きると思います。
改訂版 金持ち父さん 貧乏父さん:アメリカの金持ちが教えてくれるお金の哲学 (単行本)
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Source: 神経内科医ちゅり男のブログ
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