エネルギーの環:669人の子供たちを助けた男

その他

サー・ニコラス・ウィントン氏。


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英国のシンドラーとも呼ばれています。

第二次世界大戦がはじまる直前に
チェコ在住ユダヤ人の669人の子供たちを救出し、
英国に避難させるという活動を組織した英国人。

この子供たちは

3歳から17歳。

救出されなければ

ナチスドイツによってユダヤ人強制収容所に送られる予定でした。


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第二次世界大戦前

1938年のクリスマス休暇に

彼はスイスにスキーに行く予定でした。

その直前に英国のチェコ難民委員会の女性から連絡があり、

ナチスドイツがチェコに進攻するだろうということや

ユダヤ難民の救出活動で人手が必要だという連絡を受けました。

彼は

スイスでのスキー休暇を取り止めて

チェコのプラハに向かいました。

そこでは、

救出の人手不足で取り残された子供たちがたくさんいることを知りました。

彼は直ちに英国へ戻り、

英国内務省の許可を得て、

英国国内で子供たちの里親や身元引受人になってくれる人たちを募集。

チェコにいるユダヤ人の子供たちを英国に避難させる一大キャンペーン「キンダートランスポート」活動に奔走しました。

そして

669人の子供たちを無事に救出。

彼は

このとても大きな功績を

とくに誰にも語ることもなく

長い年月が過ぎていきました。

50年ほど経って

1988年に

再婚した妻が

自宅の屋根裏部屋から、

この時に助けた子供たちの詳細な資料をおさめたスクラップブックを発見したのです。

その貴重な資料は

英国の大衆紙「サンデーミラー」社主夫人の元へ送られました。

この夫人は、

チェコ系のユダヤ人であり、

ホロコーストの研究をしていたのです。

これをきっかけに
当時の子供たちとウィントン氏は
感動の再会を果たします。

BBCでも放映されました。

彼は

そこで彼が救った多くの子供たちと再会したのです。


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ここに参加した人たちは

全員幼少の頃に

突然の波乱万丈の日々を送ることになったのですが、

彼に救ってもらったことで

心の中の感謝の気持ちは

いつまでも消えることはありませんでした。


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彼は

1998年に、チェコ大統領からトマーシュ・マサリク勲章を授与されました。

2002年には、騎士に叙されました。

2008年には、ノーベル平和賞の候補となりました。

この間に数々の賞も受賞しています。

そして

2014年には、チェコの最高位の勲章であるOrder of the White Lionを授与されました。


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彼の業績は、

スロバキアの映画監督マテイ・ミナーチによって、

3本の作品に映画化されています。

「みんな私の愛する子ども」( All My Loved Ones)

「愛の力 ニコラス・ウィントン」(The Power of Good: Nicholas Winton)

「ニコラス・ウィントンと669人の子どもたち」(Nicky’s Family) 

彼は
2015年に
106歳で
娘のバーバラさんと二人のお孫さんに囲まれて
静かに息を引き取りました。

彼は、最後まで

「自分はただあの時にできることを行っただけだ。」

と謙虚な姿勢を保ち続けていました。

そして何よりも見習うべきことは、

彼は

自分がしてきたことを自慢することも無く

何の見返りも期待すること無く

当たり前のように思っていたこと。

誰もが
大切な人にああしてあげたい、こうしてあげたい
と思っています。

でも、
多くの人は
人にしてあげた行為に対して
見返りを期待してしまいます。

自分が優しくしてあげたのだから

何らかのお礼や感謝の気持ちが欲しいとか、

自分がこんなにもしてあげたのだから

自分も同じようにしてほしいとか・・。


でも
見返りを期待して
人に優しくしすることが、
苦しみの原因になることは
あまり理解されていません。

見返りを期待して

何もなかったら、

それが

自分の中で

不満やストレスを作り出してしまうのです。

一番良い方法は
一切見返りを求めないこと。

ウィントン氏は、
全く見返りを求めることはありませんでした。

彼の身内でさえ

彼の功績を知らなかったのです。

でも

後日

彼は最大限の賞賛に包まれました。

マザー・テレサは次のように言いました。

「人は、あなたから受けた恩を忘れるでしょう。それでも助け続けるのです」

優しい善意を受けた人たちは
お礼をするしないに関わらず

心の奥には
感謝の気持ちが芽生えています。


それは
やがて
感謝の気持ちと共に
善意の行為となって他の人たちに伝わっていきます。

自分がこの世界に放った優しさが

人から人へと拡がっていくことこそが

本当の見返りです。

純粋な優しさは

感謝や感動に形を変えて

消えることなく

人々に拡がっていくのです。

見えない世界まで視野を拡げていくと

見返りを求めない善意や優しさは、

忘れた頃に

予想以上の幸せとなって還ってくることがわかります。

人にしてあげたことは
善いことも
悪いことも
そのまま
自分自身にしていることですから。

見えない世界では
人と人、人と生き物、人と自然、人と地球も宇宙も
すべてが繋がり
大きなエネルギーの環を創っています。


優しい善意や感謝の気持ちは
この環の力を強めます。

最近これを感じている人が

少しずつ

増えてきました。


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Source: ひかたま(光の魂たち)

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