氷点下22.3度の朝
きのうまでの暖かさが嘘のようだ
今日は二十四節季でいうところの“大寒”
さすがに暦通りに極寒が舞い降りる
未来はきっと、誰にもわからない
タイムマシンでもない限り、
未来に行くことはできない
が、過去は思い出すことができる
アルバムを開けば、
あの頃の自分に逢える
そこには、将来、
乳がんになることを知らない私がいる
屈託のない笑顔で
「あなたはこれから乳がんになるの」
色褪せた写真を見ながら、
そんなことを思う
20代
もしかしたらこのときすでに、
私の左の乳房には小さな小さながんが
できはじめていたのかもしれない
『過去は変えられない。
でも未来は変えられる』――
誰かがそんな言葉を言っていたっけ...
が、さすがに病はどうにもならない
自分の意思では変えられない
ただ、生き方は変えられる
がんという人生を、
どう歩んでいくか...
がんは、たくさんのことを教えてくれた
がんになっていない私より、
きっと今の私の方が充実している
がんは、
私を成長させてくれた先生なのかもしれない
哀しいことを「哀しい」と嘆くより、
小さな悦びを見つけたい
そこにはきっと、光がある
あすも笑顔を絶やさず、
感謝の心を忘れず――
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Source: りかこの乳がん体験記
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