トリプルネガティブ。クリアセル。

『トリプルネガティブ乳がんの研究のため、
 クラウドファンディングを立ち上げた』

...というのは、
もう2年近くも前の話

いや、実は、
私がこれを知ったのはつい最近なのだ

「なぜ、“トリプルネガティブ乳がん”?」

と、思った

トリプルネガティブは、
“化学療法”という治療法がある

ならば、

「化学療法も放射線治療も効果がない、
 私のがん細胞、
 明細胞がん(クリアセル)は?」――

乳がんは、
女性で最も発生する確率が高いがん

今や、
“日本人女性の9人に1人がかる”と言われている

その数、年間約9万人

そして、
年間約1万5千人が乳がんで命を落としている

30~59歳の病死の原因の第1位である

乳がんと診断されたうち、
トリプルネガティブは10~15%

比較的、
若い人に発症することが多いと言われている

“トリプルネガティブ”の意味は、

  ○プロゲステロン受容体陰性
  ○エストロゲン受容体陰性
  ○HER2たんぱく陰性

この3つが陰性のため、
“トリプルネガティブ”

そのため、
ホルモン療法(プロゲステロン、エストロゲン)と
分子標的薬は使用せず、
治療は化学療法のみとなる

3年以内の再発率が高く、
再発後の生存期間も短いとされている

そのため研究者は、
“再発をさせないための治療”としての研究を
進めたかったようだ

「いや、いや、治療法のない、
 明細胞がんはどうなるの?」

私のがん細胞は稀なもの

開発に研究費と年月をかけても、
元は取れない

だから、たぶん、一生、研究は進まない

今日、たまたま見つけた文献

『glycogen-rich clear sell carcinoma(GRCC)』

1人は、27歳の日本人女性
 (2009年に乳がん発覚)

もう1人は、
59歳の白人女性のものだった

  ほかに
  41歳女性の文献も存在していた

2人の共通点は、

“可動良好な腫瘤”であったこと

「がんのしこりは、
 ベタっと貼りついて動かない」

と、言われている

私のしこりも、
コロコロとよく動いていた

そして2人とも、
「乳腺線維腺腫」と診断されたこと

これも私と同じだ

27歳の女性は超音波検査では、
「乳腺線維腺腫に矛盾しない所見」と、
されている

さらに
27歳の女性のマンモグラフィ検査の結果は、
“カテゴリ3”

  【マンモグラフィ・カテゴリ分類】

   ○1・・・以上なし
   ○2・・・良性
   ○3・・・良性(悪性も否定はできない)
   ○4・・・悪性の疑い
   ○5・・・悪性

やはり見分けるのは
難しい細胞なのかもしれない

“GRCC”は、1981年、Hullらが発見、
初めて報告された細胞で、

  ※“Hull”という人物が
   どこの誰なのかわからず

乳がん全体の1~3%に見られ、
予後は不良とされている

乳がんの手術から15年

ようやくここまで知ることができた、
自分のがん細胞

もちろん、
「衝撃を受けなかった」と言えば嘘になる

いや、
「少しすっきりした」と言った方が
近いだろうか

“日進月歩”と言われているがん治療

が、
「がん治療は全然進んでいない」という
患者さんもいた

「未だ抗がん剤が使われ、
 吐き気や脱毛は変わらず」だと...

確かに化学療法を思うと、
そんな気持ちにもなる

私のホルモン療法も、
副作用は大きい

その副作用を抑える薬もない

が、乳がん治療薬は格段に増えている

副作用を抑える薬も進歩している

それでも“がん”という中で生きていると、

「本当に進んでいるのだろうか」

そう思うこともある

そこには再発があり、
仲間の死があるからだ

が、願うしかない

がんが、治る病になってくれることを――

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Source: りかこの乳がん体験記

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