ボーグル氏「ETFはTIFをトレーダーのおもちゃに作り変えたものだ」発言について

内科医

おはようございます。 

当ブログの読者の方から、以下のようにユニークなご質問をいただきました。

いつも楽しく拝見させて頂いております。

当方、インデックス投資信託からETFにリレー投資をしたのですが

最近になって”インデックスファンドは勝者のゲーム”JCボーグル

を拝読してETF投資を続けていいのか?と不安になっています。

”ETFはTIF(伝統的なインデックスファンド)をトレーダーのおもちゃに作り変えたものだ”というフレーズによりETF投資に不安を抱いております。

で最近保有しているETFを売却してインデックスファンドに切り替えようかと思っております。

ちゅり男さんはどう思われますか?

「ETFはTIFをトレーダーのおもちゃに作り変えたものだ」というのはボーグル氏独特の言い回しで、あまり気にする必要はありません。

一度買ったら不要な売買をして余計なコストを費やすなというのがボーグル氏の主張ですから、短期売買も可能なETFを酷評しただけでしょう。

複数の投資ブロガーが推薦するメジャーなETFは純資産総額・コストの面で申し分ない優良商品であることが多いですが、世の中には高コストで長期投資に値しないゴミのようなETFもまだまだ多いです。

知識の薄い個人投資家に対する警鐘も兼ねて上記のような発言になったものと思われます。

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ボーグル氏「ETFは伝統的なインデックスファンドをトレーダーのおもちゃに作り変えたものだ」発言について

ETFをバイ&ホールドすることを心に刻むだけ

冒頭のご質問に対する答えは簡単です。

ETFをバイ&ホールドすることを深く心に刻めばよいだけです。

ETFは個別株と同様、市場が開いている時間帯であれば「市場価格」でいつでも売買が可能です。

ETFを短期売買目的で利用する方が実際にどの程度いるかは別として、投資信託と異なり短期の値上がり益を目的とした投資も可能なのは事実です。

一方で、ボーグル氏はインデックスファンドは一度保有したら基本的に手放さず、永久保有すべしと説いていますから、ETFのようにこまめに売買可能な商品を好まないのでしょう。

 

投資信託は売買時には正確な「基準価格」は分からずブラインド取引をする

投資信託の値段は「基準価格」と呼ばれます。

基準価格は市場価格と異なりリアルタイムでは把握できません。

基準価格が公表されるのは、投資信託の取引注文を締め切った後ですから、投資家は正確な基準価格が分からないまま売買注文を行うことになります。

1日の取引が終了した後に正確な基準価格が算出されます。

よって、投資信託に関してはマーケットが開いている時間帯であったとしても、刻一刻と変化する値動きにあわせて買い注文を出すことはできません。

ボーグル氏はインデックスファンドのバイ&ホールドが有利であることを一貫して主張していますので、投資信託の方が長期投資家にとって優れた金融商品であると考えているのだと思います。

 

ボーグル氏はETFではなくインデックスファンドに重きを置いている

ボーグル氏はバンガードの創業者であり、低コストインデックスファンドを利用した長期投資の有用性を世に知らしめた第一人者です。

当然、自分の開発した商品ですから人一倍思い入れも強いでしょう。

その思い入れの強さもあり、「ETFはTIFをトレーダーのおもちゃに作り変えたものだ」というフレーズが出てきたのかもしれません。

しかし、投資信託とETFの両者の金融商品としての性質をよく勉強すれば、投資信託とETFは有利不利では論じられないことは容易に理解できます。

 

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ただし、ETFのように市場が開いている時間帯に刻一刻と価格が変わるとそれが気になってついつい売買を繰り返してしまう個人投資家は多いです。

そういった投資家にバイ&ホールドの重要性を認識させる意味もこめて、冒頭のような発言になったのではないでしょうか。

ちなみに、私個人の意見としては、適切な商品を選択して長期保有することを心に刻めば、ETFはこれ以上ない優れた金融商品だと考えています。

よって、特別な理由がない限りはETFを売却してインデックスファンドに乗り換える意義は低いと思います。

 

まとめ

ボーグル氏の「ETFはTIFをトレーダーのおもちゃに作り変えたものだ」という発言について考察してみました。

ETFは使い方さえ間違えなければ大変優れた金融商品だと思います。

 

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Source: 神経内科医ちゅり男のブログ

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