7月7日―― ~別れた夫の誕生日と、悪の思い出~

その他

7月7日――

朝、テレビを点けて知った

どうやら今日は“七夕”らしい

もともと私の地域の七夕は8月7日

そのため、なんだかピンと来ないのだ

それよりも、“7月7日”は
私にとっては嫌な思い出の日

なぜなら、
昔別れた夫の誕生日だからである

彼は“7月7日の誕生日”を
いつも自慢気にしていた

特にそこまでこだわる必要はないと思うのだが、
7のゾロ目は
彼には特別だったようだ

  しかも、七夕... 本州では...

私は彼と別れたのと同時にその街を離れ、
300㎞離れた街で新しい暮らしをはじめていた

そんなある日、
職場に電話がかかってきた

「7月7日、
 ○○市でアクセサリー買ってますよね!!
 そのお金が払われていないので、
 きちんと払ってくださいね!!」

男性の、少し高圧的な話し方

とあるクレジットカード会社からの電話だった

「え?」

意味がわからない私は聞き返した

「○○市の○○店で、
 20万円のアクセサリー買ってるでしょ!!」

それでも意味がわからない

私はその日、
この街で仕事をしていた

当然、300㎞も離れた、
嫌な思い出しかないあの街に行くはずがない

とりあえず、

「買っていません。
 ○○市にも行っていません」

そう答えるしかなかった

電話を切ったあと思いついたのは、
クレジットカードの行方

クレジットカードは
数年ごとに新しいものが送られてくる

  以下、想像――

   離婚をした直後、
   送られてきた私名義の新しいカードを
   彼が受け取った

   新しい彼女ができた彼は、
   7月7日の自分の誕生日に
   彼女にダイヤモンドの指輪でも
   プレゼントをした

   そう、
   当時のショッピングの限度額、
   20万円分全額...

   カードの名義は私だ

   彼はおそらく自分で払う気がない

実家にもカード会社から電話が行った

300㎞も離れた街ではあるが、
さすがに取り立て屋は
探すのはお手の物らしい

その電話を受けた妹からは、

「借りたものは、ちゃんと返せ」

と、まるで私が借金をして
逃げ回っているかのような状態になった

泣き寝入りをして
払うのは簡単かもしれない

きっとその方が丸く収まる

が、そもそも新しい彼女のために買った、
ダイヤモンドの指輪(想像)の代金なんて、
払うつもりなどあるはずがない

  2人で仲良く選んでいる姿を想像するだけで
  腹が立ってくる

  彼女には、
  「こんなオトコだよ!!」と言いたかった

『さて、どうする、わたし...』

悩んだ挙句、体裁が悪かったが、
会社の人に相談をした

というのも、
私は支払いを催促されたカード会社と
同じ系列の会社で働いていたのだ

この手の話は専門だ

「絶対に、“払う”って言ったらダメだよ。
 何を言われても、
 “払うつもりはありません”で突き通して」

そうアドバイスをいただいた

この会社がカード会社なだけに、
私はてっきり、
支払う方向に話を勧められると思っていたのだ

数日後、再び催促の電話が来た

助言通り、私は
「払うつもりはありません」で通した

怖かった

相手は取り立てのプロ

それでも何を言われても、
「払うつもりはありません」と繰り返した

あれからどうなったのだろう...

彼の居場所を突き止め、
彼は素直に支払いに応じたのだろうか

その姿を想像すると、

「ざまぁみろ」

と、少しすっきりするのである

そんなこんなで、
私は7月7日がちょっと嫌いだ

  本日、上弦の月

2022/07/07 上弦の月 ①

  陽射しが強い正午過ぎ

  今にも青い空に溶けてしまいそうな、仄白い月

2022/07/07 上弦の月 ②

  陽が傾きはじめると、
  はっきりとその姿を現しはじめる

2022/07/07 上弦の月 ③

  全く表情の違う、昼と夜の月

  どっちも幻想的だ

私が乳がんになったことは、
きっと彼は知らない

「彼と結婚していたときに
 乳がんにならなくてよかった」

心からそう思った

  もちろんそのときすでに、
  左乳房にがんはできていたのだが...

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Source: りかこの乳がん体験記

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