ベストは何か??

外科医

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みなさま、おはようございます
2代目ガンちゃん先生です

一人一人の
癌の状態に合わせて、
何がベストな治療戦略なのか、、
いつも考えさせられます

癌と一言にいっても、
色々な状況があります

たとえば、肝臓がんで言えば、

腫瘍のサイズが極端に大きい場合、
癌が門脈内に浸潤している場合、
癌が静脈内に浸潤している場合、
肺転移などほかの臓器に転移がある場合、

一重に、進行がんとしてくくられますが、
状況は全く違います

ガイドラインでは、これらの条件は全て
薬物療法となります
が、
本当は治療戦略が異なる可能性があります

なので、ベストを目指すとなると
とっても悩むのです

例えば、この患者さま、、

30cm大の超巨大肝がんです

スライド5

前医では、テセントリク+アバスチンを検討されていたようですが、
腹水もあるし、アルブミンも低く、
肝機能的には、適用無しの状態
です

なので、まず、カテーテルを留置し、
肝動注化学療法 New FP療法
を開始しました

このような巨大肝がんの場合、
肝臓がんではありますが、肝臓の動脈からの血流だけでは
この癌の大きさを補えず、
ほかの様々な動脈から癌は血液をもらいはじめます

胃の動脈
腸の動脈
膵臓の動脈
横隔膜の動脈

これらすべての動脈をこれから治療していかねばなりません

今回は、胃の動脈から癌に栄養している動脈を見つけ、
そこに対して門脈動脈同時塞栓療法
を行いました

スライド4

治療経過を見ると、
肝臓の左葉に見る2cm程度の癌は
数回のNew FP療法で、ほぼ壊死しているようなので、

この癌に対する薬の感受性はありそうです
大きすぎるのが問題で、うまく薬を満たす事ができれば、
良い方向に向かう可能性を感じます

まず、New FP療法で腫瘍を縮め、
門脈動脈同時塞栓療法を用いて、肝動脈以外の動脈からの癌を治療
し、
良い方向に向かえば、
肝機能が改善してくるはずなので、

そうすると、テセントリク+アバスチン、レンビマなどの薬剤が
使いやすくなります

そうして、全体をうまく治療することができ、
腫瘍が縮小すれば、
肝切除など、根治的な治療が行えるかもしれません

これが理想の流れですが、
そう簡単にはいかないと思います

この流れにいかに導くか、これが腕の見せ所になります
何とかして、良い方向に意地でも持っていきます

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肝臓がん、転移性肝がんでお困りの方は、いつでも、どんな状態でも一度、岩本内科医院にお問い合わせください。

Source: ガンちゃん先生奮闘記

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