ブリットル型糖尿病[2] 従来の説明では

現在の糖尿病学では

現在の糖尿病学では

ブリットル型(不安定型)糖尿病というものは存在しない

という立場です.実際 日本糖尿病学会が発行している『糖尿病 治療ガイド』や,WHOの糖尿病ガイドラインには『ブリットル型(不安定型)糖尿病』という言葉はみられません.
ブリットル型(不安定型)糖尿病と呼ばれる症状が発生するのは,食事などによる血糖値昇と,インスリンによる血糖値低下効果の不一致が原因であると説明されています.

不安定型糖尿病の発生機序|Web医事新報|日本医事新報社
不安定型糖尿病の発生機序

1型糖尿病,及び インスリン分泌能の枯渇した2型糖尿病では,血糖値上昇に応じた自前のインスリン分泌はゼロですから,食後血糖値の上昇を防ぐには,外部からのインスリン注射しかありません.

この図で 食後血糖値の上昇ピーク()と,それに見合う量のインスリン効果のピーク()が,ピタリとタイミングが合えば,血糖値の変動は最小限に抑えられます.

しかし,これは理想的な場合であって,実際には いつも こううまくいくとは限りません.

1型糖尿病歴 39年の徳島大学 黒田先生ですら,『カレーライスは どうやってもバランスがとれない』と嘆いておられます.

しかも 2つのピークが,それぞれ ほんの少し逆方向にずれただけで,血糖値変動は最悪になります.極端な低血糖の後にとんでもない高血糖が来てしまうのです.

たしかに この血糖値変動はブリットル型(不安定型)糖尿病に似ています. しかし,これは極端なケースであって,こんなことが毎日 三度の食事のたびに 起こる人はいないでしょう. ところがブリットル型糖尿病と言う場合には これが頻繁に(極端な場合1日に何回も)発生するのです.

[続く]

Source: しらねのぞるばの暴言ブログ

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