何かが起きる予感が鳴り響く限り。
笑いながら命が鳴り響く限り。
帰りの車のラジオからYUKIの歌が聴こえてきた。
排泄介助、おむつ交換、着替え、シーツ交換、
口腔ケア、洗顔、点滴、両手両足マッサージ、
氷片で嚥下のトライ、反復や沈黙や問いかけ、
病状説明、予後、その後の解剖の話、もちろん、
奥さんの心のサポート、、、、
痛いことには痛がるし怖がるし、気持ちいい事は嬉しい。
全く普通やん。って、思いながら、それでもあの手この手を、
彼のために、彼の奥さんのために、みんなが動いている。
訪問看護師2名、保健師1名、医師1名、ここが勝負所ってわかっている。
単位(お金)なんてもちろん気にして動いてない。シランケド((笑))
ご本人も、奥さんも、怒って泣いて痛がって苦しんで、忙しいが、
時々に必ず笑いが起こる。動いている4名も同じく彼の笑いを狙っている。
この先、彼の命がどれだけ続くかは、ハッキリ言ってわからない。
でも、そんな状況だって、もちろん、僕らは笑いながらだ。
命が響く限りガンバります。ザイタクはやっぱり熱いぞ。
これが暮らしを支えるってこと。お看取りが目的ではないんだ。
帰りに、ご本人に、
お父さん、僕先に出ますわ。次がありますんで。
看護婦は置いて行きますんで、お好きにどうぞ。
横で聞いてた訪問看護師さん2人に、お父さん嬉しそうに、
看護婦は置いて行くって((笑))もうしばらくおってえよ
その笑顔を見て看護師さんらもめっちゃ、笑顔で、
私らも次行きますね。明日は絶対お風呂一緒にね
まだまだ命が鳴り響いている。
ここで起こっている事実の原因が何であれ、
僕らの大切な患者さんだ。諦めませんよ僕らは。
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Source: 兵庫県三田市の在宅療養支援診療所「たなかホームケアクリニック」
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