願いや祈りや想いだって、共有すべき大切な医療データ。

最近、いつもご一緒する訪問介護士さん。

僕は彼と話をするのが、結構、楽しいし、嬉しい。

高血圧の患者さんの血圧という数値データの共有時、決まって、

ご本人の『介護』じゃなくて『暮らしぶり』の話で、盛り上がる。

めっちゃ血圧が高いんやけど、病院も、お薬も、

もちろん、医者も、ダイっきらいな患者さん。

そやけど彼は、自分のお家では、一家の主。大黒柱。

そんな彼の奥さんもパーキンソン病で、介護が要る。

お二人暮らしでも、病気があっても、暮らしは暮らし。

訪問介護に入る冒頭の彼から、一応、血圧の報告があって、

入浴を開始する。まあ、血圧は200を越えることもザラである。

そやけど、暮らしの中に、血圧なんて数字はあまり馴染まない。

そんなことより、彼が話すご本人の話のほうが、ご本人を想像できる。

先生、今日は血圧190なんですけど、

めっちゃ寒いし、お顔も火照ってて、

世の中の事件に、憤慨されてるんです。

テレビで物騒な事件ばっかで、なんちゅうヤツラや！

って、結構お怒りで。お風呂で彼のお話を聞いて、

世直しの方法伺おう思うんですけど、お風呂してええですか？

もちろん、お願いしますね。お風呂上がりも一応教えてね。

先生、お風呂出ました。血圧も160くらいっす。

そう言えば、お通じもありましたよ。

お父さんの感覚ですけど、めっちゃええ便や！言うてはります。

最近、お家に籠もってばっかで、テレビ三昧やったし、

スーパー今度行こう！言う話になりました。

それは良かったですね～。血圧って、数字、

介護現場で測るけど、暮らしでは測らんことの方が多いけど、

なんで、ヘルパーさんらはよく測ってるんか、今度教えて下さいね。

そんな、お出かけの話やお風呂の話で、血圧なんてコロコロ変わるんやし、

あんま意味ないですもんね。共有すべきは、

お顔の表情の柔らかさとか、お出かけしたい意欲とか、

お母さんの機嫌とか、、、、結構、数字じゃないんですけどね（（笑））

そんなこんなで、ヘルパーの彼と電話でやり取りするのは、

めっちゃ楽しい。ライブでリアルタイムで、それこそ、

フレッシュですもんね！！！

昨日は、お父さんの秘策のリハビリ方法、彼にお伝えしときました

ヘルパーの彼、「それ！めっちゃええですやん！！」って。

この話はまた今度。今日も一日ザイタクは楽しかったあ。

やっぱり、「家（うち）に帰ろう」！！！

石田ゆり子さんメッチャタイプです（（笑））

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Source: 兵庫県三田市の在宅療養支援診療所「たなかホームケアクリニック」