おとついの3月15日、
国立がん研究センターが公表した、
『がんの生存率』
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生存率が公表されるたび、
いつも思うことがある
それは、母のこと
母は私の乳がんがわかる2週間ほど前、
甲状腺がんを告知された
たまたまかかった内科の病院で、
「甲状腺、ちょっと検査させて」
と、
たまたま大都市から出張に来ていた、
甲状腺に明るい医師にそう言われたそうだ
首のエコー検査でしこりがみつかり、
針生検
採血検査では
私たちの腫瘍マーカーにあたる、
“サイログロブリン検査”で、
2桁も違う異常な高数値
数日後に出た針生検の結果で
がんが確定した
「たまたま行った病院で、
たまたま来ていた
甲状腺に明るい先生に、
たまたまみつけてもらってよかったね
それでなければ
きっと何年も放置して、
体調が悪くなったときには
もう末期だったよね」
と、がんが早期にみつかったことを
私たちは喜んだ
「私、死ぬの?」
という母に、私は、
「甲状腺がんでは死なないよ」
と、言ったことがある
なぜなら、甲状腺がんの生存率は
かなり高い
甲状腺がんにもいくつか種類があるが、
私の母は、“乳頭がん”という、
ごく一般的なもの
甲状腺がん全般の5年生存率は、
○ステージⅠ・・・約100%
○ステージⅡ・・・約 99%
○ステージⅢ・・・約 99%
○ステージⅣ・・・約 72%
母は、おそらくステージⅡかⅢ
この数字を見て、
「甲状腺がんでは死なない」
そう思うのは当然だ
しかも術後療法のRI治療では、
通常、
複数回*受けなければならない治療を
たったの1回で、
「身体の中に、がんは見当たりません」
と、
医師からお墨付きをいただいたとなれば、
尚更だ
*)通常2~3回、
再発した人は、
「8回目」という人もいた
早期にがんをみつけたと思われる母
治療も、異例のたったの1回
その1回で、
「身体の中にがんは見当たらない」と
言われた母
その母が死んで、
乳がんを5年放置した(放置された)私が、
今こうして生きている――
「これが“がん”というものなのか...」
生存率を見るたび、
“がん”という病の難しさを思い知らされるのだ
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Source: りかこの乳がん体験記
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