おはようございます。
当ブログの読者の方から以下のご質問をいただきました。
ちゅり男さん、はじめまして。
最近こちらのブログを知り、拝読させていただくようになりました。
迷っていることがあり、ご相談にのっていただけませんか?
●属性など ・40代会社員、夫あり、子供なし(予定もなし)
・仕事で確定申告業務の経験あり
・イデコ→会社の企業型DCの規定上使えない
・夫は、つみたてNISAとイデコを上限まで運用中、個別株にも投資していますが、本人の好きなようにやってもらいたいので、詳細は聞いていません
●私の資産状況など(夫の分は含みません)
・生活防衛資金かつ貯蓄→キャッシュ1,500万円(楽天銀行、メガバンク、ゆうちょ銀行の合計額)
・余剰資金→MMF1,000万円(マネックス証券)
・企業型DC→日本株インデックスファンド300万円
・つみたてNISA→先進国株インデックスファンド50万円(楽天証券)
・給与収入からの積立可能額→毎月10万円
●迷っていること
以下1.と2.を実行したいと思っていますが、もっと総資産額が増えてからが良いでしょうか?(例えば5,000万円?)
海外ETFに投資するには総資産が少なすぎるのでは?まだ早いのでは?と思い、迷っています。
1.余剰資金のMMF1,000万円 150,000円/月×12ヵ月×約5年でVTに直接投資(実行する場合は、SBI証券に口座開設予定)
2.給与収入からの毎月10万円 つみたてNISAと特定口座での積立とで、eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)を購入
アドバイスいただけましたら、幸いです。
これからもブログの更新を楽しみにしています。
よろしくお願いします。
ご質問ありがとうございます。
確定申告のご経験があり、外国税額控除の申請が手間でないとお考えならば、私ならばVTを購入します。
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)も同レベルで優れた商品ですが、大金を預けるならばどちらが安心かと聞かれればVTだと思います。
1000万円を運用するならばVTかeMAXIS Slim全世界株式のどちらを選ぶか
VTとeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)のリターン差は小さい
VTとeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)のリターンについて考えてみます。
まず、VTの方が経費率が0.09%と低いので手数料の面では有利です。
一方、VTは配当金に対して海外と国内で二重課税がありますので、配当金再投資の効率という意味では不利です。
外国税額控除の手続きで二重課税のうち一部は取り戻せますが、全額ではありません。
国内の投資信託のメリットは、外国分の課税は避けられませんが、国内での配当金の課税を先送りで自動再投資できることですね。
昔は国内の投資信託の信託報酬がETFと比してかなり割高でしたので、トータルリターンに差が生まれましたが、今ではeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)の信託報酬はたったの0.1296%です。
細かい計算はしていませんが、トータルリターンとしては両者で大きな差は出ないでしょう。
資産規模が大きくなるにつれて安心できる投資先を選択したい
トータルリターンよりも大きな違いは、ETFと投資信託の商品の性質の差にあると思います。
VTを始めとするバンガードの巨大ETFは、純資産総額がほぼ1兆円を超える規模であり、圧倒的な流動性を誇ります。
一方、楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)やeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)は非常に優れた商品ですが、純資産総額は数十億〜数百億円規模に過ぎません。
また、商品自体の歴史もせいぜい1〜2年ですので、今後順調に成長していくか、繰上償還になる可能性はないか、運用方法に問題はないか慎重に経過をみる必要があります。
私は、資産規模が大きくなればなるほど細かいリターンの差よりもより安心できる投資先を選択すべきだと考えています。
よって、1000万円以上の規模になることが確実ならばVTを購入すべきではないでしょうか。
まとめ
国内の投資信託の低コスト化により、ETFと投資信託をリターン差で比較する意味は低くなりました。
一方で、自分が大金を預ける場合、どちらが商品として安心できるかという視点は大変重要だと思います。
【SBI証券】
米国株・ETF投資ならばSBI証券がおすすめです。
住信SBIネット銀行と組み合わせることで為替コストを下げられるだけでなく、利便性も大きく向上します。
こんな記事も書いています。
先日信託報酬の引き下げが発表されたSBI・全世界株式インデックス・ファンドにも期待ですね。
国内の投資信託から一本だけおすすめを選ぶならば、eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)でしょうか。
溢れかえる情報の中で、どれが自分にとって本当に重要な情報か取捨選択する力が求められています。
Source: 神経内科医ちゅり男のブログ
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