≪私の記録 173≫ 自分が使っている薬だもの... ①

    2008年10月30日(木)

今日は歯科へ

歯茎を切る手術だ

先生は
すごく簡単なことのように云っていたけれど、
いざ、はじまってみると意外と大変

もう、手術とか嫌だ...

「“歯茎を切る”なんて、
 本当にここまでする意味、
 あったのかな...」

と、思いはじめる

痛み止めやら抗生剤やら
胃薬やらを処方され、
歯科医院近くの薬局で受け取るよう
紹介された

が、紹介された薬局の社長は
昔からちょっと知っている人で
当時から嫌いだった

社長に乳がんのことを
知られるのも嫌だったし、
それにそこは初めてかかる薬局

新しい薬局に行けば、
またいろいろと記入させられる

病院と同じで、薬局も
あっちこっちたくさんかかりたくない

...ということで、
紹介された薬局の前までは行ったものの
中には入らず、
そのまま踵を返して
乳がんでかかっている薬局に向かった

が、気持ちの中には、

「私が通っている病院の薬と歯科の薬では、
 扱っているものが違うのかな...」

という思いがあった

それでも私が処方してもらった薬は
特別なものではないし、
基本的に薬局は、
どこの医療機関の処方箋でも
受けつけてくれるはずだし、
それに私がかかっている薬局は大きい

総合病院の処方を扱っているのだから、
きっと大丈夫だろう

なにより、その薬局は、
私の病歴や使っている薬すべてを
把握している――

いつものように
歯科医院からもらった処方箋を
受付の女性に渡す

今まで扱ったことのない、
医療機関の名前だったのだろう、
女性は処方箋を怪訝な顔で見つめている

少し待ったあと、
中から薬剤師の男性がやってきた

「あ、佐藤さん。
 すみません、この薬ですが、
 ここに載っている胃腸薬の在庫が
 今、なくて...。
 1時間ほど待ってもらえれば、
 お取り寄せはできますが...」

「1時間...」

胃腸薬ならほかの薬でもいいのに、
そういうわけには
いかないのだろうな...

午前にはじまった歯茎の手術

このときすでに、
午後1時半になっていた

私には車がない

これから1時間待っている間、
一度家に帰ることもできない

それに早く痛み止めを飲みたい

お腹も空いた...

そんなこんなで、
あの嫌いな社長の薬局へ再び行くことに

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Source: りかこの乳がん体験記

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