最近フリーランスの働き方が礼賛されることは多い。
SNSを見ていると医師の中にもその傾向はあるようだ。
「いつまで医局で消耗してるの?」とフリーで活躍する先生方の姿は眩しく映る。
フリーランス麻酔科医が書いた本もある。
最近は医師の働き方にも色々な選択肢が出てきている。
一つは『新しい医師のキャリア「副業医師」とは何か?』の記事で書いたような、勤務医をしながら投資や起業を行う副業医師。
もう一つはフリーランス医師である。
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勤務医よりも高給かつ自由度も高いワークスタイル。実力に応じて収入が上がる。
フリーランス医師は結果に応じた報酬を受け取る。高リスク・高難度・長時間の仕事は相場が上がるので、有能で勤勉なものほど高収入となる。
筆者の先生はフリーランスとなって時間の余裕ができ、年収は3倍にもなったそうだ。
フリーランスとして独立し、年収は大学病院時代の3倍になり、なおかつ週5日は自宅で夕食を食べられるようになった。
しかしそんなにうまくいくものなのか。失敗するケースもあるのではないか。
今回はフリーランスとして行き詰まってしまったライターの本を紹介したい。
2種類のフリーランス
フリーランスになる人には2種類あるそうだ。
- 実績を積んだ後、計画的にフリーランスになる人
- 流れに身を任せてフリーランスになってしまった人
①の人は明確な目標があってフリーランスになっているため、壁にぶつかる可能性は低い。
一方②はなんとなくフリーランスになってしまった、組織人の生き方に根本のところでなじめない人間。
そんな人とフリーランスの相性は良い。
規則正しい生活を送ることや、コミュニケーション能力に障害を持ち、組織の中で生きることに困難を抱える人間にうってつけの場所がフリーランスの表現業なのです。
しかしなんとなくフリーランスになってしまった人は、40歳で生活に行き詰まることが多いのだという。
そういう人間の前に立ちはだかるのが40の壁なのです。
実際、筆者は30代までは順調に仕事をこなしていたが、40歳を超えたあたりで仕事が減り43歳でどん底を迎えたそうだ。
30代は比較的調子が良かったと言えます。いくつかの仕事が話題にもなりました。
調子に陰りが出始めたのが40歳を超えたあたりからでした。43歳でどん底を迎え、文筆とは別のアルバイト生活を余儀なくされました。
それではなぜ仕事が減ってしまうのだろうか。
中年フリーランスはなぜ仕事が減るのか?
中年フリーの仕事が減る最大の原因。
それは取引先の担当社員が年下になってしまうからだそうだ。
仕事を頼みにくい年上ではなく、若手へ案件を回したくなるのは当然のこと。
それでも中年が仕事を得るために必要なことは2つある。
- 特別な才能を持っていて余人をもって代えがたい
- 出版社の偉い人と友達である
まず才能がある人間であれば、仕事を頼みにくくても関係なく、中年以降も仕事を続けることができる。
しかしそんな人は多くはないはずだ。
フリーランス医師も実力があれば問題ないだろうが、能力の低い人間は壁にぶつかる可能性は高そうだ。
そして優れた才能がない場合、どれだけコネがあるかが重要である。
つまり30代までにどれだけの人脈を作れているかがカギになるのだという。
フリーランスとして進退きまわったとき、一番頼りになるのは同じ業界の友人です。
若い頃にどれだけの人脈を作れているか。その人脈の中で出世している人、つまり「仕事を与える立場」に立っている人がどれくらいいるかで、「中年フリー」の生活は決まってくる。
フリーランス医も同様だろう。
前述の麻酔科の先生は知り合いからの仕事の依頼がひっきりなしなのだそうだ。
逆に言えば、才能もなく、コネも作れなかったフリーランス医の将来は暗いのかもしれない。
フリーランスの出口戦略
フリーランスの仕事がなくなってしまった筆者はその後どうなったのか。
なんと友人のコネで大学教員の職を手にしたそうだ。
やはり重要なのは人脈である。
ところがそこで適応障害を起こして退職してしまう。
そもそも組織で働けないからフリーランスになったわけなので、うまくいかないのも当然なのかもしれない。
フリーランスとして仕事はなく、組織で働くこともできない。
それではどうしたらよいのだろうか。
ふつうの働き方ができないボンクラ人間が、世間のルールから外れて生きるにはどうしたら良いのか
そこにあったのは起業という選択肢だったのだという。
フリーの仕事の延長に会社があった
フリーランスの上がりとしての創業社長
会社員に不向きなら社長になるしかない。
私のようなボンクラは、会社員に一番不向きだからこそ、就職を一度も考えることなくフリーランスの道に入ったのです。
どうしても会社に入れなかった人間が、最後にたどりついた場所としての創業社長。
筆者は友人と2人で小さな会社を起業。
私と35年来の友人の2人で社員をやっています。
フリーランスも組織人も続けられないのであれば、この出口戦略しかないだろう。
まとめ
本当に組織に馴染めず、フリーランスとしてもやっていけない人間にとっては、起業という選択肢もあるのかもしれない。
フリーランスとして行き詰ってしまった医師の最後の手段は開業となるのか。
まあ開業コンサルの養分になる可能性が高いのかもしれないが。
Source: 皮膚科医の日常と趣味とキャリア
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