幼稚園の頃なら、
「結婚したい」
「お母さんになりたい」
「看護婦（現・看護師）さんになりたい」
．．．なんて“夢”があった
小学生ときは
将来なんて見えないながらも、
まだその“夢”が続いていた
中学生になると、
“看護婦になるには、6年かかる”と知り、
「そんなに時間はかけられない」と、
諦める
そして、
“進学する高校を
選択しなければならない”という、
生まれて初めての“人生の選択”を経験する
高校に進学すると、
本格的に自分が進みたい道を選ぶことになる
「私はなにをやりたいのだろう．．．」
考えても16歳や17歳では
あまりにも世間を知らなすぎて
決められるわけがない
ただ、どの年代にもあったのは、
『25歳までに結婚をして女の子を2人産む』
という未来
20代になり、25歳の結婚は一応遂げた
（長年抱いたその夢も
現実になった途端、終わったが）
そして30代――
この年齢になると、
もう将来の夢はほぼない
現実を現実のものとして捉えながら、
ただ職場と家の往復
人生設計も、
もう終盤を考えはじめなければならず、
生きるために仕事をしているのか、
仕事をするために生きているのか、
わからなかった年代だ
そして乳がんがわかり．．．
“子どもを持つ”という夢は
完全に潰え．．．
人生、折り返し地点に向かい．．．
もう“未来”という未来はほぼなく、
「どう最期を迎えるか．．．」に
変わってゆく
「一日一日、できることをやっていく」
そんな日々の連続だ
ただ、若い頃よりは、
人生の重さを感じている
“死”がどれほど尊いかを知っている
だから、
「私らしく生きたい」
と思うし、
「最期にいい人生だったと
笑顔になりたい」
という希望もある
生まれてから、一日一日、
人生の最後の日に向かっている
どう生きるか．．．
どう死ぬか．．．
がんにならなければ、
確実に、
死はもっともっと遠いものだっただろうな．．．
これまで、何人の仲間たちが、
がんに命を奪われてしまったか．．．
それを思うと、
死は本当に間近に感じるのだ
過去はどんどん増えてゆき、
未来はどんどん減ってゆく――
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過去に、こんな記事を書いていた
☆『“どう死ぬか”は、“どう生きるか”。』
【2020年6月18日の記事】
☆『“どう生きるか”は、“どう死ぬか”。』
【2022年1月16日の記事】
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Source: りかこの乳がん体験記
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