おはようございます。
先日Xでご紹介しましたが、過去1年間の日経平均やTOPIXのリターンは+40%前後に達しています。
「市場平均」とは思えないほどのすさまじいリターンですね。
正直、私は日本のインデックスを甘く見ていました。
円安の影響があるとは言え、直近1年で+40%って「これが市場平均か!?」という凄まじいリターンです。日本の個別株をいろいろ買ってる人も多いと思いますが、日経225ガチホ勢に勝ってる人はどのくらいいるのでしょう? pic.twitter.com/2Lo5ZKVzml
— ちゅり男/医師・投資ブロガー (@churio777) March 28, 2024
日本の個別株投資家は、ここ1年に限っては日経平均やTOPIXに勝つのはなかなか難しい相場だったかもしれません。
そんな絶好調に見える「日経平均」ですが、「ドル建て日経平均」で見てみるとけっこう様子が変わります。
面白いのでご紹介しますね。
日経平均の1年リターンが+40%超え!でも「ドル建て日経平均」を見ると円安効果が大きい?
日経平均の1年リターンが+40%超え!インデックスに勝っている人は少数か?
以下が日経平均とTOPIXの直近1年間のチャートです(青が日経平均、黄色がTOPIX)。
日経平均の1年リターンが+43.9%、TOPIXが+39.3%となっています。
数年前まで酷評され続けていた日本株インデックスの成績とは思えない素晴らしい数字ですね。
1年で+40%と言うと、日本の個別株でポートフォリオを組んでいる人も勝つのはなかなか難しいのではないでしょうか?
「ドル建て日経平均」を見ると円安効果が大
最近絶好調の「日経平均」ですが、実は「ドル建て日経平均」を見るとかなり様子が違ってきます。
以下は過去10年間のチャートで、濃い紫が「ドル建て日経平均」、薄いピンクが「日経平均」です。
日経平均で見ると「過去10年間で+300%以上」とまさに爆益なのですが、ドル建て日経平均だと「過去10年間で+150%」くらいにしかなりません。
それでもプラス150%なので十分と言えば十分なのですが、日経平均のチャートと比べると物足りなさを感じてしまいますね。
日経平均のリターンの半分以上は実は円安効果によるものだと言うことが見てとれます。
日経平均やTOPIXに10年前から投資していた人は円安に対抗できた
ここまで、「純粋な日経平均と比べて、ドル建て日経平均のリターンは物足りなく、それは急激な円安の進行によるもの」であることを解説しました。
とはいえ、ドル建て日経平均でも10年間で+150%ものリターンが得られているわけですから、10年前から日経平均やTOPIXに投資していれば十分な投資成果は出ています。
一番問題なのは、「投資はギャンブル。怖いものだから庶民がやるものではない」といった考えに囚われ、何も行動を起こさなかった人たちではないでしょうか?
自分の全財産を銀行預金でホールドしていた人は、急激な円安とインフレの進行により、その実質的な価値を大きく減らす結果となりました。
50年前の日本とは明らかに状況が変わってきており、適度なリスクをとらなければ自分の生活を守るのは困難な時代となりました。
まとめ
日経平均の1年リターンが+40%超えという凄いことになっています。
一方、ドル建て日経平均で見ると、そのリターンの半分以上は実は円安効果によるものということが見てとれます。
為替は自分の力ではどうしようもありませんが、適度にリスクをとらないと自分の身を守るのが難しい時代になったのは確かです。
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Source: 神経内科医ちゅり男のブログ
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