ザイタクは、やっぱ楽しい。みんなで、楽しい。
先生、お母さん食べられると思うんです。
そう言って脳挫傷後の嚥下障害のお母さんを、
甲斐甲斐しく介護されている娘さん。
お母さんと一緒に、経口摂取にチャレンジ開始だ。
鼻からの管を抜き胃瘻に交換。
入院でスムーズに胃瘻造設いただいた。
ホントありがたい。地域で『たべる』に挑戦だ。
あんた、そんなこともしてくれるんか？
そう言ってお風呂が難しい心不全のおばあちゃん。
今日はニコニコ、看護師に話してお風呂をする。
入浴介助は慎重に。心不全の再増悪に配慮しながら、
大好きなお風呂を楽しむ挑戦が始まった。
病棟が、意識高く、誇り高く、ザイタクを押してくれた。
そうやなあ、そんなこと頼んでもええんか？
そう言って乳がんが少しひどくなってるおばあちゃん。
あまり見せたくない創部も、看護師と一緒にお風呂後、
キレイに処置をして、痛み止めの効き具合を確認する。
ご家族に迷惑をかけない為にも、
創部を他人に見せたくないけれど、
看護師による介助入浴を受け入れてくれた。
今では、この入浴、ずいぶんと気に入っておられるご様子。
先生、なんでも電話って言うけど、かけてええんか？
寂しい夜にな、不安でな、、実はな、、、不安言うんは、
実はな、内緒やで、、、やっぱ痛いんや、、、そんな時、
誰かの声ききたなるねん、先生の声でええわ。
薬なんか飲むより、あんたの声聴いた方が痛なくなるんや。
いつだって、こうして繋がってるって、わかったらもう安心です。
母のこと、なんかあったらどないしよ、一人悩まんでええ、
そう思ったら、今日から私だって夜はぐっすり寝れそうです。
お看取り目的ということで、緊急にお家に帰ってこられたお母さん。
娘さんが安心され、もちろん、それを見てたお母さんも安心で、
胃がんが急におっきくなって、慌てて帰ってこられたんやけど、
なぜだか、急に食欲も戻ってきて、ロールケーキ、ガリガリ君、
マグロのお寿司、プリン、コーヒー、食パン半切れ、、、、
『ザイタク』医療って、やっぱり素敵。
それぞれの場所で、大切な人を大切にできる。
全国アチコチで、取り組まれる『ザイタク』医療。
この『ザイタク』文化が、主語を間違えず広がって、
多くの人が、どうかどうか今晩も穏やかでありますように。
今日は、久しぶりに、そんな穏やかな気持ちだ。
皆さんの、『ザイタク愛』に心から感謝です。
良かったら聴いてください。
毎日読んでいただき感謝申し上げます。
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Source: 兵庫県三田市の在宅療養支援診療所「たなかホームケアクリニック」
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