豊かな休日

　今年のゴールデンウィークは，6泊8日で南イタリア，シチリアへ旅行してきました．
　いつもながら大枠の予約のみ旅行社に依頼し，滞在先での行動スケジュール，現地ツアーへの参加，レストラン予約などはすべて独自に組み立てました．
　北イタリアは訪れたことがありますが，南イタリアは初めてでした．
　ナポリでは，青い空と地中海の美しさが映えてお洒落で開放的な雰囲気のサンタルチアの海岸地区，対照的に，下町情緒と雑多さの混在したスパッカナポリ地区を散策．
　かねてより訪れたかった古代遺跡ポンペイは，紀元前数百年も前から高度な文明を築いていた古代都市がベスビオス火山の大噴火にて一瞬で埋没，タイムカプセルのようにその姿を現代まで残していることにロマンと驚愕を禁じえませんでした．広大な敷地のため，プライベートツアーを予約，イタリア人の女性日本語ガイドさんが約2時間半ほど効率よく案内してくれました．

　ポジターノ，アマルフィは天気がもう一つでしたが，おとぎ話のような色とりどりの可愛い家々が段々畑のように連なり，地中海の空と海とに挟まれて醸し出される美しい風景に癒されました．これもまたプライベートツアーでイタリア人の女性日本語ガイドさんが終日案内してくれました．

　4泊目にシチリアに移動．ギリシャ，ローマ，イスラム，ノルマンと様々な文明が交錯して栄えたシチリアのパレルモでは，イタリア本土とはまた一味違った雰囲気があふれており，ヨーロッパ三大歌劇場のひとつマッシモ劇場，ノルマン王宮やパラティーナ礼拝堂，シチリア大聖堂に代表される荘厳な建造物，活気あふれるメインストリート，そして，少し道を入れば，魚介類やカラフルな料理を売る店々が所狭しと軒を連ねる賑やかな市場に心踊ります．

　街中はどこへ行ってもオープンテラスのレストランがひしめき，老いも若きも，夜遅くまで明るく楽しく語らう多くの人々で活気にあふれています．
　そして何より美味しいイタリア料理やワインの数々．旅行中はすべてイタリア料理でしたが，ほとんど飽きることなく楽しめました．

　私も愛読している多数の著書がある立命館アジア太平洋大学の学長，出口治夫氏は人生を豊かにするものは「人，本，旅」だと述べています．
　見知らぬ土地への旅とそこでの人々との出会いは，人生をとてつもなく豊かにしてくれます．今回も今までの旅行同様，機上の人となった後は私たちをワクワクした非日常の世界にいざない，心をリフレッシュする素晴らしい経験ができました．

　また次回の旅を楽しみに，日々の仕事に全力投球したいと思います．