おはようございます。
2023年まで利用できた旧つみたてNISAは、2024年から始まった新NISAとは全く別の制度です。
2018年〜2023年の6年間につみたてNISA口座内で投資した商品に関しては、売却しない限り引き続き最長20年間非課税で運用することができます。
旧つみたてNISAは新規投資はできないけど、これまで投資した分の含み益が凄いことになっている。
あと15年近く非課税のまま放置できるわけなので、出口時点では相当な非課税メリットが得られるのではないかと期待。
— ちゅり男/医師・投資ブロガー (@churio777) May 11, 2024
新規投資はできませんが、あと15年近く非課税のまま運用できますので、2040年前後の出口時点では相当な非課税メリットが得られる可能性があります。
インデックス投資ではまとまった金額を早めに投資して複利効果を活かすのが肝なので、まさに旧つみたてNISAは「お宝枠」とも言えますね。
旧つみたてNISA内のオルカン、S&P500はお宝枠!新NISA開始後も売却せずに20年間非課税で運用が正解。売却するなら特定口座の商品を。
旧つみたてNISAと新NISAは完全に別の制度で別枠である
旧つみたてNISAと新NISAは完全に別の制度です。
つみたてNISAは2018年に始まった制度で、年間40万円 x 最長20年(合計800万円)を上限として、最長20年間非課税で運用できるという制度でした(下図参照)。
2024年から新NISAが始まった影響で、つみたてNISAは2023年末で終了となり、実際には2018年〜2023年の6年間で、最大240万円分の非課税枠を使うことができました。
新NISAは旧つみたてNISAとは独立した制度なので、つみたてNISAを利用していた方は、それと別枠で新たに1800万円分の非課税枠が付与されることになります。
つまり、2018年からつみたてNISAを全力で活用し、2024年以降は新NISAをフル活用した場合、1人あたり最大で2040万円分の非課税枠が使えることになります。
以下の図は2023年だけ一般NISAやつみたてNISAを使った例ですが、大変分かりやすいですね。
つみたてNISA内の投資信託はお宝枠として20年保有し続けるのが正解
つみたてNISA内の非課税期間は最長20年間なので、新NISAのように「無期限」ではありません。
よって、20年後には出口戦略を考える必要があります。
具体的には、
1. 非課税期間終了が近づいてきたら、相場が良いうちに利益確定
2. 非課税期間の20年が終わった後、その時の時価で課税口座へ移管
のいずれかになります。
つみたてNISA内の商品はいっぺんに非課税期間の終わりを迎えるのではなく、
・2018年に投資した商品は2037年末に終了
・2019年に投資した商品は2038年末に終了
・2020年に投資した商品は2039年末に終了
となります。
2037年と言われてもはるか先のことすぎて、つみたてNISAの口座内に商品があったこと自体忘れてしまいそうです。
その場合でも、幸い非課税期間が20年あるので、オルカンやS&P500などのインデックスファンドであれば、利益が出ている可能性は高く、知らないうちに課税口座へ移管されてしまっても大怪我にはならないでしょう。
新NISAに移動させるのは特定口座内の投資信託にすべき
新NISAの年間投資枠はつみたて投資枠が120万円、成長投資枠が240万円で、合計360万円もあります。
単純に12で割ると1ヶ月あたり30万円になりますが、ほとんどの方が毎月30万円も積立投資するのは不可能でしょう。
手持ちの現金で新NISAの枠を埋められない場合、多くの方が考えるのが特定口座など課税口座内の商品を一部売却して新NISAに移し替えることです。
新NISAは非課税で運用できる期間が「無期限」なので、基本的には売却時に一度税金を支払うことになったとしても、早めに新NISAに移し替えた方がお得です。
より詳しく解説すると、
1. 新NISAの非課税枠1800万円を新規資金で全て埋められる方は、特定口座の商品は売却しない
2. 新NISA用の新規資金を十分に確保できない方は、信託報酬が割高な商品、もしくは利益率の低い商品から順番に売却して新NISAへ乗り換える
のが最善です。
まとめ
旧つみたてNISAは、今年から始まった新NISAとは完全別枠の制度です。
よって、つみたてNISAで保有している商品は売却せず、そのまま最長20年間非課税で運用し続けるのが最善です。
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Source: 神経内科医ちゅり男のブログ
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