おはようございます。
過去の大暴落のデータを紐解くと、オルカンやS&P500などの全世界株、米国株インデックス投資でも、最大で30%〜40%程度の暴落は覚悟する必要があります。
オルカンやS&P500はあくまで「株式の集合体」なので、数百銘柄〜数千銘柄に分散投資しているとは言え、暴落時にはほとんどの銘柄の株価が下がるからです。
オルカンなどのインデックスファンドでも「市場リスク」はモロに受けるので、暴落に巻き込まれれば30%〜40%の下落はありうる。
途中で暴落にあっても長く続ければリターンが安定し、15年以上続ければ元本割れのリスクはかなり減る。
こういうデータを知っておくことも投資を長く続けるには重要。 pic.twitter.com/EwS9vhkGXh
— ちゅり男/医師・投資ブロガー (@churio777) May 23, 2024
もし「30%〜40%もの値下がりには耐えられない」と思うのなら、いつ暴落が来てもよいように、万が一の時に使える余裕資金を準備しながら相場に臨みましょう。
暴落時に追加投資して値下がりした株を拾うこともできますし、現金があれば暴落時も精神的に落ち着いて対処できますね。
eMAXIS Slim オルカンやS&P500でも円高と株安が重なれば最大30%〜40%暴落の可能性あり。暴落時にインデックス積立投資をやめないことが重要!
常に「暴落」や「最悪の事態」を想定して株式投資を続けることが重要
株式投資で最も重要なことは、「短期で大儲け」を狙うことではなく、「長い間株式投資を続ける」ことです。
一部の衰退国を除き、株式市場は長期的に成長し続けるプラスサムゲームであるため、時間軸を長く確保した方が勝つのが簡単になります。
よって、私たち個人投資家が一番避けなければならないのは、相場が好調だからと言って調子に乗ってリスクを取り過ぎ、その後の暴落で退場に追い込まれることです。
大損して退場してしまい、株式投資をやめてしまうと、その後市場がどれだけ成長したとしても全く恩恵を受けられなくなります。
相場から退場しないためには、過去の長期データを参考に、常に最悪の事態を想定して相場に臨むことが重要です。
インデックス投資家の場合、2000年のITバブル崩壊、2008年の世界金融危機(リーマンショック)、2020年のコロナショックなどを参考にするとよいでしょう(下図参照)。
特に、2000年代はITバブル崩壊とリーマンショックという2つの大暴落の影響で、「米国株の暗黒期」とも言われる悲惨な時代です。
以下が、S&P500の2000年代10年間のチャートです。
^GSPC Interactive Stock Chart | S&P 500 Stock – Yahoo Finance
S&P500に10年投資してもまともに儲からない相場というのは今では考えられませんが、何が起こるかわからないのが株式投資なのですね。
投資慣れしていない方は「現金余力」を確保しよう
リーマンショックの最大下落幅は、約50%と群を抜いています。
さすがにこの規模の大暴落が今すぐやってくるとは考えにくいですが、2020年のコロナショック規模の暴落(最大下落 マイナス20%〜25%)は定期的にやってくる可能性があるので注意しましょう。
オルカンやS&P500などのインデックス投資でも、20%〜30%の下落はいつやってきても大丈夫と言える体制を整えておくことが重要です。
長期投資では、投資効率を優先するなら株式比率はできるだけ上げることが重要ですが、暴落時に退場してしまっては意味がありません。
投資を始めたばかりの人、リスク許容度の低い人は、今株式市場が好調だからと言って調子に乗らず、「現金余力」が十分確保できているか再確認しておきましょう。
円安やインフレが急速に進むと、あたかも現金には価値がないような印象を受けてしまいますが、万が一の時に自分の身を守ってくれるのは「現金」です。
「Cash is king」と言われる所以ですね。
現金余力をある程度残しておくことで、
1) 相場が急変して株価が急落しても精神的に落ち着いていられる
2) 攻める気持ちがあれば、その現金を使って安くなった株を買い足せる
というメリットがあります。
暴落時もオルカンやS&P500の積立投資を絶対にやめないことが重要
ずっと良い相場が続くことがないのと同じで、悪い相場も永遠に続くことはありません。
暴落の渦中では「この暴落はいつ終わるんだ。出口が見えない」といった気持ちになりますが、2年〜3年もすれば状況は大幅に変わるので落ち着きましょう。
私たち個人投資家が暴落時の対応で身につけるべきことは、
1) オルカンやS&P500などのインデックスファンドは何があっても暴落時に売らない
2) 精神的に余裕があれば、積立金額を増やして株数を増やす
ことです。
絶対にやってはいけないのは、暴落の怖さに負けて暴落の底近くで株を売り、株価が回復してから慌てて買い直すことです。
これは初心者が暴落時にやってしまうミスで一番多く致命的なものです。
精神的に余裕があれば、毎月の積立金額を増やすと「暴落をチャンス」に変えることができるでしょう。
まとめ
新NISAが始まってからオルカンやS&P500が大人気ですが、これらはあくまで株式インデックスファンドなので、暴落時には30%〜40%下落する可能性があります。
いつ暴落が来ても落ち着いて対処できるよう、現金余力を残しながら相場に臨みましょう。
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【関連記事のご紹介】
オルカンやS&P500だけでFIREは相当な入金力がないと厳しいです。
一方で、老後のお金の不安やストレスを減らす効果は抜群だと思います。
投資タイミングを図った売買で大きなリターンをあげるのは素人には不可能です。
インデックス投資で成功の鍵を握るのは、「何を買うか」ではなく「資産配分をどうするか」ですね。
Source: 神経内科医ちゅり男のブログ
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