移民がもたらすイスラム化する未来

　【ロンドン時事】英国民統計局は5日、2023年にイングランド、ウェールズ両地方で出生登録された赤ちゃんに付けられた名前の調査で、男の子は「ムハンマド（Muhammad）」が最多になったと発表した。

英メディアによると、ムハンマドが首位になったのは初めて。前年の1位は「ノア」で、ムハンマドは2位だった。

 　ムハンマドは16年以降、トップ10に入り、23年は4661人に付けられた。英大衆紙デーリー・ミラー（電子版）は、移民によるイスラム社会の拡大や、同様の名前のスポーツ選手の人気が増加をもたらした可能性があると指摘した。 

　一方、王室ゆかりの名前は人気の低迷が続いている。皇太子の「ウィリアム」は1544人の29位（前年24位）、国王の「チャールズ」は442人で100位にも入らなかった。

中東諸国やイスラーム教徒の多い国（東南アジアを含む）では、男の子の名前にムハンマドとつけるのはきわめて一般的である。学校のクラスでもムハンマドが複数名いるのが普通で、親が自分の子どもを呼ぶときも「ムハンマド・イーサー」など「子どもの名前・父親の名前」と続けて呼ぶのは日常の光景として見られる。

他方でキリスト教徒の間で自分の子どもにムハンマドと名付けることは、かなり稀な例外でしかみられないのではないか。 

つまり、イギリスの出生登録でムハンマドが最多を占めたということは、単純にイスラーム教徒の人口増加を指すものと考えてよいだろう。

いくら人気のスポーツ選手がいたとしても、異教徒が子どもをムハンマドと命名するには心理的ハードルが高いと考えられるからだ。移民の増加、また移民／難民の二世、三世の増加がこうした変化を説明する背景と考えられる。

Source: 身体軸ラボ　シーズン2