おばちゃんの“教え”。

その他

先日のスーパーでのひとコマ

そこは、行き慣れたスーパー

カートを押しながら、
いつものように
野菜売り場から順に回ってゆく

鮮魚売り場を通り、
精肉売り場を横切り...

そしてパン売り場へ

パン売り場では男性の店員さんが
食パンを一心不乱に前出ししている

店員さんのお蔭で、
お客さんが取りやすいように
きれいに整列した食パンたち

前列から棚の奥までびっしりと、
それは見事に並べられていた

私は迷わず、
一番前の列の端から
食パンを取り上げた

そして賞味期限を確認し
カートに入れ、
その場を立ち去ろうとしたときだった

「トントン...」

と、
誰かがうしろから
私の左腕を叩く感覚がした

そう、
腋窩リンパ節郭清で麻痺をした、
麻痺をしているわりには痛い腕を...だ

『え? なに?』

と、振り向いた

たぶん、お会いしたことがないと思われる、
70代半ばくらいのおばちゃんが
マスク越しに微笑んでいる

『え? 誰? なに?』

怪訝に思っていると、
おばちゃんはちょっと半笑いしたあと
優しい口調でこう話しはじめた

「...あのね、パンは奥から取るの」

『は? 奥? 奥から取ると、
 なにかいいことでもあるのか?
 たとえば、
 パンがより熟成されているとか?
 おまけがついているとか?
 いや、そんなわけがない』

なので私は思わず聞いた

「え? なんで??」

するとおばちゃんは、こう答えたのだ

「...というのは、
 奥のほうが新しいから――」

『は? なに言ってるの? このおばちゃん』

「イヤです!! ダメです!!」

私は断固拒否

それでもおばちゃんは
なにか言い続けている

「イヤです!! ダメです!!
 前から取らなければ
 いけないんですよ!!」

私はおばちゃんの言うことを断固拒絶

が、おばちゃんはまだ私に
おかしな説教をしようとしている

そんなひとには無視である

私はそのままその場を去った

私の目の前で、
食パンを前出ししながら
きれいに整頓してくれていた店員さん

その横で、
奥から食パンを引っ張り出せ...って?

この売り場の状況を見れば、
前から取っても奥から取っても
同じ賞味期限なのはわかる

そういえば少し前、
陳列棚に上半身突っ込んで、
一番奥からいくつも
商品を引っ張り出して
賞味期限を確認しているおばちゃんを
見たことがあったっけ...

でも商品棚って意外と高さがないから、
一番奥...って取りづらいんだよね

結果、
手前の商品ぐちゃぐちゃにしちゃって

それを見て、

「そんなに一番奥から取らなくても、
 同じだよ」

と、思ったことを思い出した

もしかして、
このおばちゃんかもしれない

「うしろから取ったらダメだよ、
 前から取らないと!!」

と、叱られるのならまだわかる

が、

「うしろから取れ」

って...

でもたまに、
うしろに古いものがあるときがあるから、
気をつけたほうがいいよ、おばちゃん

以前、
“ポテトチップおばちゃん”を
見かけたこともある

ポテトチップの袋を
耳のあたりでシャカシャカと執拗に
振りまくっているのだ

振って音を聴いて
なにがわかるのだろう...

しかも、
ほかの袋を次々と手に取っては
シャカシャカとこれでもか...
というくらい振り続けている

「そんなに振ったら、
 ポテトチップが粉々になるよ。
 商品なのに...」

それもやはり
70代と思われる女性だった

横に旦那様もいたけれど、
おばちゃんのその行動を見ても
なにも言わない
(いつもやっているのかもしれない)

それどころか、
おばちゃんが
いつまでも振るのをやめないので
どこかに行ってしまった

“ポリ袋持ち帰り共犯おばちゃん”もいた

私はレジで清算を済ませ、
サッカー台で
マイバッグに商品を詰めているときだった

私の目の前に立ち、
私が買ったかごの中を
じーっと見つめているおばちゃん

『なんか嫌な感じ...』

そう思いながらも、
早くこの場を逃れようと
ひたすらマイバッグに詰め込んでいた

それでもおばちゃんは
立ち去る気はないらしく、
目の前に居続ける

その視線の先は、やはりかごの中

時折、私のほうも見ているのだろう、
視線も感じる

きっと私のこと、

『このひと、
 料理なんてできないんだろうな』

と、思われているに違いない
(見た目でそう判断されるタイプ)

それとも、この材料でなにを作るか
想像しているのだろうか...

どちらにしても
これだけじっと見られると
気持ちがいいものではない

...と、おばちゃん、久し振りに動く

突然、目の前に備えつけている、
ロール状になっているポリ袋を
ガラガラと回し出した

『持って帰る気?
 そんなに取ったら窃盗だよ』

そう思っていると、

「ほら、これ持っていきな。
 ごみ袋にもなるし便利だよ」

と、私の買い物かごに
わさっと入れたのだ

『え?? なにしてくれてるの??』

「いえ、要らないです」

と、袋を取り出すと、

「いいから、持っていきなって」

と、しつこい

「いや、いいです」――

きっとこのおばちゃん、
いつもこうしてガラガラと
ビニール袋を持ち帰っているのだろうな

自分だけじゃ罪の意識を感じているのか、
“共犯者”をつくろうとしているように思えた

あとは、
たとえば店員さんにみつかったとして、
「ビニール袋、
 そんなに持ち帰らないでください」
なんて注意されたとしたら、
(余程のことがない限り
 そんな注意は受けないだろうけど)

「私だけじゃないよ。
 こっちのひともやってるよ」と、
きっと私を差し出すつもりだ

そんな70代には
ならないようにしよ...っと

まぁ、それまで生きられるかどうか
わからないけどね

  これ、3日前に届いたメール

  送信は“7月30日”になっているので、
  4か月ちょっとの間、
  どこかを彷徨っていたことになる

  昔は一定期間、
  サーバーに眠っているメールは
  送信先に届けられることなく削除された

  が、今は
  3年前の迷惑メールまで送られてくる

  メールの送り主は、
  “ビクター・チェン”

  重大な内容だ

2024/12/10 迷惑メール

  こんなメール、
  信用するひとがいるのだろうか...

  いや、いるのだろうな

  明らかに外国語を訳した、
  おかしな日本語だけど

  ちょっと返信してみたくなる、
  いたずら心...

  いや、しないけど

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Source: りかこの乳がん体験記

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