おはようございます。
久しぶりに、「インデックス投資と高配当株はどちらを選ぶか問題」について考えてみようと思います。
投資初心者の方ほど、インデックス投資と高配当株、どちらを選ぶべきか迷いますよね。
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インデックス投資と高配当株投資、どっちがいいの?
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配当金生活って本当にできるの?
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新NISAではどちらを選べばいいのか迷っている…
こんな悩みを抱えている方は多いと思います。私も昔はそうでしたので、気持ちはよく分かります。
結論から言うと、20代〜30代の若い方が新NISAで選ぶなら、分配金を出さないインデックス型の投資信託(オルカンなど)がベストです。
中高年の方には高配当株投資が向いているケースもあるため、それぞれの特徴とメリット・デメリットを比較し、自分に合った選択肢を考えましょう。
インデックス投資 vs 高配当株、どっちを選ぶべき?【新NISA対応】
インデックス投資のメリットは?
インデックス投資とは、日経平均やS&P500、MSCI コクサイインデックス、MSCIオールカントリーなどの「市場全体の値動き」に連動する投資信託やETFに投資する方法です。
たとえば、以下のようなファンドが代表格です:
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eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
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eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
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楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)
- ニッセイ外国株式インデックスファンド
インデックスファンドの主なメリットは以下のとおりです。
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長期で市場の成長を取り込める
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分配金再投資による複利効果が大きい(特に新NISAでは効果大)
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商品選びがシンプルで、初心者にもやさしい
オルカンなどの投資信託は、分配金の支払いを抑制し再投資に回す方針で運用されているため、長期的な複利の恩恵を最も受けやすい商品です。
また、商品自体にシンプルなものが多く、選ぶのが簡便というメリットがあります。
高配当株投資のメリット・デメリット
高配当株投資とは、株価の値上がり益だけでなく、定期的な配当金収入を狙って投資する方法です。特に米国には、配当利回りの高いETFが多数存在します。
代表的な高配当ETF:
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VYM(米国高配当株):値上がり益と分配金成長のバランスが良くおすすめ
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HDV(財務健全な高配当株):VYMよりも高配当を狙いたい方
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SPYD(配当利回り重視):投資時点での高配当にこだわる方
【主な特徴】
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定期的なインカム収入が得られる
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精神的に「利益を実感」しやすい
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リタイア後の取り崩し戦略にも有効
配当金は何もしなくても定期的に振り込まれるため、「投資をしている」「投資で利益を得ている」と実感しやすく、モチベーションを維持しやすいのがメリットです。
また、長年積み立ててきた投資信託を売却するのに抵抗感を感じる人も多く、そういった方にはリタイア後のインカム源として配当収入は理想的です。
ただし、配当金は支払いのたびに課税されるため、長期的な複利メリットを活かしにくい面もあります。
インデックス投資 vs 高配当株
上で述べたインデックス投資と高配当株の特徴を比較検討してみます。
項目 | インデックス投資 | 高配当株投資 |
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リターン | 値上がり益+分配金再投資 | 配当収入+値上がり益 |
税制メリット | 再投資型でNISAと相性◎ | 配当課税がネック |
安定性 | 市場全体に分散されて安定 | 配当は安定、株価は変動 |
精神的安心感 | ゴールまで利益が見えにくい | 配当が入ると安心しやすい |
投資難易度 | 低(ほったらかし可) | やや高(銘柄選定が必要) |
インデックスファンドは分配金が自動で再投資に回されるため、NISAとの相性が特に良いです。
高配当株の場合、振り込まれた配当金を再投資する場合は手動で投資する必要があり、ズボラな人だと忘れてしまうことがあります。
また、配当再投資にもNISAの枠を使ってしまうため、生涯投資枠1,800万円が早く無くなってしまうというデメリットがあります。
インデックス投資と高配当株は目的によって使い分ける
「インデックス vs 高配当株」、どちらが正解か絶対的なものはなく、各個人の目的によって使い分けることが大切です。
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将来に向けて資産を増やしたい人:インデックス投資がおすすめ
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生活費の一部に安定収入がほしい人:高配当株が有効
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どちらも取り入れる「ハイブリッド戦略」もアリ!
一般的には、20代〜30代の若い方で、現役でバリバリ働いている人は、インデックスファンドで効率よく資産を増やすのがおすすめです。
50代〜60代で資産取り崩し期が近い方は、高配当株でインカム増を狙うのもよいでしょう。
新NISAではどう使い分ける?
新NISAの制度では以下のような使い方が考えられます。
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【つみたて投資枠】
→ インデックス投資信託が中心。自動積立に最適。 -
【成長投資枠】
→ 高配当ETFも対象。ただし配当が自動で再投資できない点に注意。
つみたて投資枠は投資信託しかほぼ購入できませんので、全員eMAXIS Slim オルカンやS&P500を買うことになります。
高配当株を買うなら成長投資枠ですが、生涯投資枠の1,800万円を埋め切った後は配当をNISA内で再投資できません。
NISA枠をあっという間に使い切ってしまい、それ以降は配当をずっと課税口座で再投資し続けなければならない可能性もあるので、「NISAで高配当株は不利」だと思います。
まとめ
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インデックス投資:成長重視・長期積立・NISA向き
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高配当株投資:安定収入・キャッシュフロー重視
一概にどちらが正解というものはなく、両者の違いを理解して自分に合った戦略を採用することが重要です。
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Source: 神経内科医ちゅり男のブログ
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