2年前の6月
右股関節に痛みが出はじめた頃、
実は、
「まさか、転移？」
と、思ったことがある
乳がんは転移しやすい
しかも私の場合、
5年近く放置した経緯がある
がん細胞もかなり珍しいもので、
進行も遅い
15年や20年経ってからの再発も
十分あり得る
でも、
そもそも股関節に転移するのか？――
感じていた痛みは、
“股間節”と思われた
が、
本当に股関節が痛いのかはわからない
もしかしたら、大腿骨の上部や
骨盤かもしれない
3週間経っても痛みが治まらず、
結局、整形外科を受診する
「きっと炎症が起きているだけ。
湿布もらって帰ってくるよ」
そう自分に言い聞かせていた
診察を待つ間、
実はちょっとだけ緊張していた
「もし、転移だったら．．．」
そんな言葉が頭に浮かんでは掻き消した
“がん”って、こうして
いつまでたっても“再発”という不安がある
どこか痛くなれば「転移？」と思う
体調が悪くなれば、「再発？」と疑う
いつになれば
この呪縛から解き放たれるのか．．．
きっと死ぬまで
がんのことは忘れられないのだろうな
まぁ、“がん”ってそんな病気――
○私のがん細胞
明細胞がん（クリアセル）
乳がん全体の1％未満～3％程度
○臼蓋形成不全
日本人女性の2～7％
どうやら私は、
マイノリティな人間らしい
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Source: りかこの乳がん体験記
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