肝臓がんに対する肝動脈化学塞栓術 球状塞栓物質について

外科医

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みなさま
おはようございます
2代目ガンちゃん先生です

寒いですね

感染外来は、
インフルエンザB型がちらほら見受けられるようになりました

今日は、

肝臓がんのカテーテル治療
肝動脈化学塞栓術の話題で一つ

肝動脈化学塞栓術とは、

肝臓の中にあるがんに対して、
そのがんに繋がる動脈から、抗がん剤と塞栓物質を投与する方法
です

塞栓物質とは、がんの動脈を潰す、詰める物質のことを言います
塞栓物質を投与すると、
がんの動脈の血流が止まり、
がんは血流が入らなくなることで、
壊死します

岩本内科では、その質を高めて、
門脈動脈同時塞栓療法という方法で行っておりますが、、

この塞栓物質にも種類が実はあって、

昔ながらで使われる
①ゼラチンスポンジというもの
と、

球状塞栓物質と呼ばれるものがあります。
球状塞栓物質というのは、
比較的新しく登場したポリビニルアルコールという素材の物質
です

球状塞栓物質にも、種類があって、
②DC-Beads (ディーシービーズ)
③ヘパスフィアと呼ばれるものがあります

今日は、このDC-Beadsで肝動脈化学塞栓術を行った方をご紹介

遠方からご来院の方
年齢は80歳代

肝臓がんでステージ3
がんカテーテル治療でがんを制御している状況です

今回は、肝臓のS2と呼ばれる場所にある
2cm大のガンに対して加療を行いました

スライド4

丁寧に、この病変のがんの動脈まで挿入します
A2の分枝の分枝
です

スライド3

そして、今回は、
DC-Beadsの中でも小さいサイズM1を用いて肝動脈化学塞栓術を行いました

M1というのは70-150マイクロメートルという非常に小さな粒で
これまではもうひとつ大きなサイズの塞栓物質しかなかったのですが、
最近、使えるようになりました

薬剤投与を行ったあとのCTを見てみると、
非常に高密度に塞栓物質ががん、がんの動脈に貯留していることが分かります

スライド5

これで、OKです

DC-Beads、ヘパスフィアなどの塞栓物質の特徴は、

肝臓へのダメージが少なくすむ
抗がん剤を塞栓物質に充填することができる

という点です

一方で、ゼラチンスポンジに比べると、球状塞栓物質は
–これは、私の印象ですが–
塞栓する力がやや弱い

これは、ゼラチンスポンジを使う場合は、リピオドールという別の油の造影剤を使うため、
よりしっかりと塞栓することができるからです
門脈動脈同時塞栓療法を行う場合は、このリピオドールとゼラチンスポンジを用います

ですが、
新しくこの小さな粒子径の球状塞栓物質を使うことで、
その塞栓する力も向上するかも
・・とちょっと期待しています

何にしても、
一つのことにこだわらず、
それぞれを深く理解して、
適切に使い分けられることが重要
だと、私は思っています

この方も、
ご高齢ですが、
治療後、肝臓へのダメージもなく
お元気に過ごしてくださっています

今日は、ちょっと
がんカテーテル治療のマニアックなお話でした

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Source: ガンちゃん先生奮闘記

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