「そういえば最近、
“老衰”という言葉、
あまり聞かなくなったな」――
“死因”と言えば、なにかと病名がつく
先日亡くなった、
歌手であり、俳優であり、声優であり、
タレントであり、演出家でもあり...の、
多才なあの方...

※肖像権や
著作権の侵害を避けるため、
イラストはイメージです
死因は、“老衰”だった
“老衰”とは――
特定の病気ではなく、
全身の機能がゆっくり低下して
亡くなること
現代の診断書は具体的な病名を書くため
あまり“老衰”とはならないらしい
たとえば、
もうがん検診をしなくなった高齢者
“老衰”で亡くなったと思っても、
実際に解剖をしてみると
“がんがあった”ということがあるらしい
かなり古いが、
2013年の5月10日のブログに、
こんなことを書いたことがある
『乳がん以外の原因で
死亡した女性を解剖したところ、
6~18%の人に
潜在的な非浸潤性の乳がんがあった』
というデータ
衝撃的だ...
こんなデータもある
○前立腺がん:解剖例の30~80%に
“潜在的ながん”があった
※“潜在的ながん”とは、
生前にはまったく症状がなく
検査でもみつからなかったがんで、
解剖で初めてみつかるがんのこと
○甲状腺がん:解剖例の5~30%に
微小乳頭がんがあった
○大腸がんの初期病変
:解剖例の20~40%に
線種(がんの前段階)がみつかった
○腎臓、肺の微小がん
:解剖で初めてみつかる微小腫瘍が
一定数ある
※“解剖例”とは...
・死因がわからないときの解剖
(司法解剖、行政解剖)
・医療機関でおこなわれる病理解剖
(病死の原因を詳しく調べること)
・献体(医学教育のための解剖)
・研究目的の解剖
(病理学の研究)
※数字の幅が大きい理由
○解剖された人の年齢が
研究ごとに違う
(若い人にはがんは少なく、
高齢になるほどがんは増える)
◎ちなみに、前立腺がんの場合
・40代:20~30%
・60代:40~50%
・80代以上:60~80%
○解剖の目的が研究ごとに違う
・病理解剖:病院で死因を詳しく調べる
・司法解剖:死因不明、事故、事件
・献 体:医学教育
・研究目的の解剖:大学、研究機関
○“潜在がん”の定義が研究ごとに違う
例:甲状腺の微小乳頭がんの場合
・1㎜以上をカウントする研究
・3㎜以上をカウントする研究
・非浸潤がんだけを
カウントする研究
・微小浸潤性も含める研究
○解剖の方法や精度が違う
・断片の数
・顕微鏡の倍率
・病理医の判断基準
・臓器をどこまで細かく調べるか
◎特に前立腺と甲状腺は、
細かく調べれば調べるほど
“潜在がん”がみつかる臓器のため、
研究によって数字が大きく揺れる
○対象者の地域や時代が違う
がんの発生率は、
・食生活
・喫煙
・医療へのアクセス
・時代背景
・寿命
などで変わるため、たとえば、
1970年代の解剖研究と
2000年代の解剖研究では
当然のことながら数字が違ってくる
長寿となった今、
がんになる人は多い
がん以外にも病はたくさんある
死因に病名がつくのは、
今や当たり前
そして先日、
“老衰”という言葉を聞いて、
「本当はそれが理想なのだろうな...」
そう思った
苦痛なく、静かに逝く――
これが一番自然で
安らかな最期なのかもしれない
“老衰”は...
・食事が少しずつ減る
・眠っている時間が増える
・会話がゆっくりになる
・身体の機能が
全体的に弱くなっていく
⇩
ある日、静かに息が止まる
がんを経験すると、
“最期”はどうしても壮絶なものを
想像してしまうよね...
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Source: りかこの乳がん体験記

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