もう少し、左腕の自由が利いたら――

「左腕、短いかも...」

今さらながら気づいた、
左右の腕の長さの違い

腋窩リンパ節郭清の影響で
わきの下からひじにかけて
引き攣れているせいだろう

手術をした側の左腕は、
相変わらず痺れがある

皮膚の感覚も鈍い

長袖を着れば、
ムチムチと締めつけられている感覚があり、

半袖を着れば、なんとなく右腕より太く見える

やはり、若干、浮腫んでいるようだ

重いものも持てない

くしゃみをすれば、
腕の皮膚に電気が走ったような痛みが走る

時々、わきの下もズキズキ痛む

「“乳がん”という病気の痛さだ」

と、痛感させられる

それは、逃れられない痛み

“乳がん”という、
一生背負っていかなければならないもの

せめて腕が自由だったら...

乳がんを忘れる時間が、
もっと増えているのだろうな...

まぁ、こうして生きていられることだけで、
ありがたいことなのだが――

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Source: りかこの乳がん体験記

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