おはようございます。
当ブログの読者から、イオン銀行で投資信託を購入することの是非について以下のご質問をいただきました。
いつも拝読し、勉強させていただいております。
今回はちゅり男さんに2つのことにご意見、アドバイスをいただきたく、ご連絡させていただきました。
1つ目は、ちゅり男さんは、よく「楽天証券」と「楽天銀行」をオススメしておりますが、
自分は元々イオン系列を使っていて、イオンカードセレクトを使い、イオン銀行から投資信託を利用しております。
これを乗り換えるほど、楽天の方が良いとお考えでしょうか?
確かに楽天ポイントが貯まるのは魅力的ですし、イオン銀行では「eMAXIS Slimシリーズ」取り扱っておりません。
2つ目は、現在イオン銀行で投資している銘柄をみて、アドバイスをいただきたいのですが、可能でしょうか。
ちなみに、以下の通りです。
<毎月2000円ずつ>
★ネット専用★野村インデックスファンド・国内債券(分配金再投資コース<愛称:Funds-i国内債券>) 49,395円
★ネット専用★野村インデックスファンド・外国債券(分配金再投資コース<愛称:Funds-i外国債券>) 24,451円
★ネット専用★ニッセイグローバル好配当株式プラス(分配金再投資コース) 8,697円
<単発で興味本位で10000円のみ>※現在はとりあえず投資予定なし。
★ネット専用★iFree S&P500インデックス(分配金再投資コース) 10,439円 よろしくお願いいたします。
ご質問ありがとうございます。
結論から申し上げますと以下の通りです。
1) イオン銀行は商品ラインナップに難があるので、楽天証券かSBI証券への乗り換えをおすすめします
2) ニッセイグローバル好配当株式プラスだけは絶対に長期保有してはいけません
3) 手持ちの商品は全売却し、その資金で楽天証券でインデックスファンドを積み立てましょう
1つ1つ掘り下げてみていきます。
投信積立を続けるうえでイオン銀行から楽天証券へ乗り換えるべきか
イオン銀行からSBI証券か楽天証券への乗り換えをおすすめします
イオン銀行で取り扱っている全商品を見たわけではありませんが、私が心からおすすめできる超低コストのインデックスファンドは取り扱いがないようです。
ご質問者様が購入されているFunds-iシリーズの債券ファンドは信託報酬が0.5%前後と割高なうえ、購入時手数料がかかる点も時代遅れです。
今すぐに新規積立は停止し、ノーロード型(購入時手数料がかからない)のインデックスファンドへ乗り換えることをおすすめします。
イオン銀行の商品ラインナップはネット証券と比較すると明らかに見劣りしますので、思い切ってSBI証券か楽天証券へ乗り換えた方がよいでしょう。
ちなみに、私もイオン銀行は利用しており、銀行としては優秀だと思っています。
ただし、投資をするならばイオン銀行ではなくネット証券がおすすめということです。
ニッセイグローバル好配当株式プラスだけはやめましょう
ご質問者様の保有商品の中で、1つだけ絶対に長期保有してはいけない商品があります。
それは、ニッセイグローバル好配当株式プラスです。
交付目論見書を拝見しましたが、購入時手数料が3.3%もかかるうえ、信託報酬も1.727%と割高です。
仮にコストが割高でも、ひふみ投信のようにきちんとパフォーマンスが出ているのならば問題ありません。
ところが、このニッセイ好配当株式プラスは2011年に発売され、2020年10月時点の基準価額が1,778円とあまりにひどい成績です。
そのうえ、毎月分配金だけは支払うというお粗末な運用がなされています。
商品説明を読んでも、難しい言葉や図が並ぶばかりで、ファンド内で実際に何が行われているかが全く理解できません。
投資において最も重要なことは、
1. 自分が理解できない商品は絶対に購入しない(仮に購入しても自己責任です)
2. 本当に優れた商品はシンプルな構造である
このあたりを理解することです。
インデックスファンドへの乗り換えをおすすめします
私がご質問者の立場ならば、仮に損失が出ていたとしても、今すぐに保有している全商品を売却し、気持ちを切り替えるために証券会社もSBI証券か楽天証券に乗り換えます。
幸い、毎月の積立金額が2,000円とのことですので、大きな怪我にはなっていないものと推察します。
ちなみに、ご質問者様が購入された商品の中で最も積み立てる価値が高いのは、単発で興味本位で購入されたiFree S&P500インデックスです。
iFree S&P500インデックスは優れた商品ですが、これから積み上げるならばより低コストのeMAXIS Slim米国株式(S&P500)がよいでしょう。
投資を始めたばかりの頃は、下手に複雑なポートフォリオにしない方がうまくいく確率が高いです。
もし私ならば、債券ファンドには手を出さず、債券部分はシンプルに日本円で保有します。
そのうえで、リスク許容度の範囲内でeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)もしくはeMAXIS Slim米国株式(S&P500)を購入します。
現金と株式ファンドの割合を何対何にするかはご自身でよく考える必要がありますが、もし割合に迷ったら、とりあえず「現金:株式ファンド=50:50」で始めてみてはいかがでしょうか。
まとめ
これから投資を始める方は、SBI証券、楽天証券、マネックス証券のネット証券大手3社のどこかに口座開設をしましょう。
ネット証券がこれだけ広く支持されているのにはそれなりの理由があります。
そして、コストにこだわり、投資になれるまではインデックスファンドだけを選択するようにすれば大怪我は避けられます。
【おすすめ本】
これから投資を始める方は、何か一冊でも投資に関する本を読みましょう。
悩んだら山崎先生の以下の本をおすすめします。
上の山崎先生の本と並んで、水瀬さんの『お金は寝かせて増やしなさい』もおすすめです。
どちらも大変読みやすく書かれているため、未読の方は今すぐ購入して読みましょう。
こんな記事も書いています。
イオン銀行は銀行としては決して悪くありません。ただし、投資をするならばネット証券を活用しましょう。
どの商品を購入すべきか悩んだら、とりあえずFOY2020のランキングを眺めてみるのもよいでしょう。
自分が理解できる金融商品だけを購入するようにしましょう。
Source: 神経内科医ちゅり男のブログ
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