乳がんになった私の体験――
乳がんがわかったとき、
14年つきあっていた男性がいた
それぞれに理由があったこと、
そしてなんとなく、
結婚のタイミングを逸したことから、
長期に及ぶつきあいとなっていた
私の乳がんは、“エストロゲン受容体陽性”
乳がんになるリスクの中に、
○出産をしていない
○授乳の経験がない
という、いわゆる、
“女性ホルモン”が原因とされるファクターがあったことで、
「俺が早くにりかと結婚をしなかったから、
りかが乳がんになったのかもしれない」
と、彼は自分を責めていた
「治療をしないで子ども産もうか」
私は彼にそう提案したことがある
が、彼は、
「子どもより、りかの命が大切だ」
そう言ってくれた
そしてその言葉は、私にある決心をさせた
それは、
“彼と別れなければならない”という決断だ
いつまで生きられるかわからない私の命
“たぶん、あと2年”の私の人生
彼のご両親が期待していた“跡取り”
「私の病気に、
周囲の人たちを巻き込みたくない。
彼には新しい人生を歩いてほしい」
そう願った
治療をはじめれば子どもは産めなくなること、
私がもうすぐ死ぬかもしれないことを、
彼もなかなかご両親に言い出せずにいたようだ
言えば、絶対に結婚は反対される――
が、意外にも、
「それだったら、早くに結婚しないとな」
と、お父様が言ってくれたらしい
なんと優しいご両親なのだろう
それでもやはり、
私の気持ちが前に進まなかった
彼とは何度も、
「私と別れてほかの女性と家庭を築いてほしい」
そう話し合った
“がん患者は結婚できるのか”
“がん患者は、結婚してもよいのか”――
もちろん、答えは「Yes」
が、私の場合、そこに、
“子どもが産めなくなる”という、
大きな代償がついてきた
跡取りを楽しみにしていたご両親のことを思うと...
親族の方たちの目を想像すると...
背負っているものが多すぎる
それも悪い荷物ばかりだ
「結婚をしようと思っていた彼がいたけれど、
乳がんになったから別れた」
...という話は、いくつも耳にしてきた
「乳がんがわかってから、夫が冷たくなった」
「乳がんになって、乳房がなくなって、
“お前はもう女じゃない”と旦那に言われた」
「がんになって離婚した」
そんな話も少なくない
どうやら夫が
妻のがんを受け入れられないようだ
そこにあるのは、やはり、
“死”のイメージなのだろうか...
そういう意味では女性の方が、
腹の据わりがいいのかもしれない
以前、30代で卵巣がんを患った女性が、
“結婚相談所で相手を探して結婚をした”
...という人がいた
“相手に求める条件”は、もちろん、
“子どもが要らない人”
“卵巣がん”は、子どもが産めなくなるからだ
その後彼女は、条件に合う男性と結婚をした
“結婚”には様々なカタチがあっていいのだと思う
ただ“結婚”は本人たち2人の問題だけではなく、
やはり、
ご両親や親族も関わってくることでもある
多様な社会にはなったものの、
私のように血縁が私で途切れてしまうことに、
後ろめたさが残るのも事実だ
昔なら、
「子どもも産めないオンナは...」と、
間違いなく蔑視を受けただろう
“がん患者”の恋愛、結婚...
どこか引け目を感じる気持ちは否めない
自分を“ガラクタ化”しているワタシがいるのだ――
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Source: りかこの乳がん体験記
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