おはようございます。
当ブログの読者から以下のご質問をいただきました。
ちゅりお先生、初めまして。
明快なブログのファンで、楽しく読んでいます。
ある程度まとまった資金がある場合の投資のすすめ方について、下記2点ご質問できたら嬉しいです。
今後、無リスク資産(預金と債券?)とリスク資産(株式、投資信託)を50:50の割合にもっていきたいです。
①時間はかかるが、毎月積み立てのみでいくか、まとまった金額で投資信託の購入を併用するほうが良いか、
②商品はインデックス投資信託(emaxisslim 全世界株式 のぞく日本、もしくはオールカントリー)か、ETFかどちらが良いか
まとまった資金がある場合は、一気に購入するほうがが機会損失が少ない、という意見と、
それでも積み立てていったほうが、景気の影響が限定的、と二つの意見があり、どうしたものかと考えています。
(世帯状況)
30代後半共働き、こども0才と3才、賃貸住まいです。
5年前に自宅マンション購入後、家族が増えたため昨年売却しています。(新築割高物件でしたが、大きな損は出ず)
私は勤務医、パートナーは会社員で、給与収入のみです。
手取り収入はそれぞれ私60万(勤務先によって変わる)、パートナー40万(大きく変動なし)です。
(手元資金)
銀行預金で夫婦合わせて7000万(生活防衛資金は800万ほど別にあります)
(投資状況)
昨年よりidecoやジュニアnisaを開始し、少し様子がわかってきたところです。
方針は全世界株式インデックス投信で地道に。
当初はインデックス投信のみの予定でしたが、勉強しているうちにETFのほうが手数料がかからないのかな、と興味が出てきました。
しかし、確定申告でひと手間増えること、分配金を自分で再投資に回さないといけないこと、ドル転する必要があるのか?などが気になっています。(手間と手数料の問題。何度もまとめ記事を書いてくださっている点なのにすみません)
私)
Ideco 月23000円 SBI証券 emaxisslim 全世界株式 のぞく日本
以下楽天証券
積み立てnisa 月33333円 emaxisslim 全世界株式 オールカントリー
ジュニアnisa 月 66666円×2
内訳: emaxisslim シリーズのJreat 2万、先進国リート1万。それ以外はemaxisslim 全世界株式。
パートナー)
企業型確定拠出年金 月 12000円 (全世界株式8割、バランスファンド2割)
(開始予定)積み立てnisa 月33333円 emaxisslim 全世界株式 オールカントリー
*idecoは解禁されておらず
今後は、楽天証券の私の特定口座で(SBIでも口座を持っていますが、何となくまとめたほうが手間がないのかなと)
① emaxisslim 全世界株式 オールカントリーを月20-30万程度積み立て、
② emaxisslim シリーズ Jリート、先進国リートを2万、1万ずつ程度積み立て
しようかな、と考えています。
Jリートは、不動産を持っていないので、家賃のリスクヘッジになるのかな、と少額購入を始めてみました。
このあたりも、もし気になる点があればお聞きしたいです。
これからも応援しています。
ご質問ありがとうございます。
結論から申し上げますと以下の通りです。
1) 手元に7000万円もあるので、毎月100万〜200万くらいずつ積み立ててリスク資産を割合を増やしていきましょう
2) 投資よりも子育てに時間や労力を割いたほうがよいので、インデックス投資オンリーならば投資信託でよいです
3) Jリートや先進国リートは投資金額が小さいので、正直どちらでもよいです。私ならば全て株式インデックスファンドに投入します
以下1つ1つ掘り下げてみていきます。
7000万円の手元資金を一括投資すべきか分割投資すべきか?
毎月の投資金額を増やしてリスク資産の割合を増やしていきましょう
手元に7000万円の銀行預金があり、最終的に「無リスク資産:リスク資産=50:50」を目指しているとのことですから、リスク資産への毎月の投資金額を上げましょう。
理論上は一括投資でよいのですが、2021年3月現在、ここまで株価が上昇した局面ですと金額が大きいだけに心理的なハードルが高いです。
昨年から投資を始められて間もないこともありますので、毎月の積立金額を上げ、2〜3年かけて「無リスク資産:リスク資産=50:50」へ調整するのもよいでしょう。
つまり、金融理論上は一括投資でもよいが、仮に暴落が起きても精神的に耐えられることを優先するのであれば、現実的には分割投資がおすすめとなります。
インデックス投資オンリーならば投資信託でよいです
次に、ご質問者様のように全世界株式市場への分散投資しかしないのであれば、ETFではなく投資信託で十分です。
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)一本に絞ってひたすら積み上げるだけでしょう。
他は何もする必要がありません。
米ドルでVTを購入する手もありますが、確定申告時の外国税額控除の手間を考えますと投資信託で十分でしょう。
わざわざ米ドルで投資をする手間をかけるのであれば、セクターETFや個別株など、米ドルでなければ実現できない投資をしなければ意味がありません。
将来的に投資の幅を広げるお考えがあるのであれば、初めから米ドルで投資をするのもアリでしょう。
REITは投資金額が小さいのであまり意味がありません
REITへの分散は全く意味がないとは思いませんが、そもそもポートフォリオ全体に占める投資金額が小さいため、大きな分散効果は望めません。
しかも、株式とREITはアセットクラスごとの値動きの相関が大きいので、株式が下がる時はREITも下がる傾向にあります。
私個人の意見としては、リスク資産はあくまで「株式」を中心に据え、他のアセットは株式の値動きと相関が低い、もしくは逆相関を示す金融商品を選択したほうがよいです。
とはいえ、債券やゴールドを組み込むのも面倒なので、投資を始めたばかりの方にはシンプルに「無リスク資産=日本円」、「リスク資産=株式投資信託」をおすすめしています。
REITや債券、ゴールドへの分散は、投資の経験を積んで慣れてきてからでも十分だと思います。
最後に、つみたてNISAやジュニアNISAなどの非課税口座では、長期で最も高いリターンが期待できる株式100%で積み立てることをおすすめします。
まとめ
すでに7000万円もの現金をお持ちですので、目標の資産配分に向かって、シンプルにeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)を積み上げるだけで十分だと思います。
【おすすめ本】
普段歴史に興味がない全日本人に読んでほしい一冊です。
わずか100〜200年前の日本に、ここまで感動的な行動を起こした偉人たちが存在したことに日本人としての誇りが揺さぶられます。
喜多川泰先生の『運転者』です。
常にご機嫌にいることがいかに重要か思い知らされます。いつも不機嫌そうにしている人に運命は味方してくれません。
こんな記事も書いています。
インデックス投資オンリーであれば投資信託だけで十分になりました。www.churio807.com
ポートフォリオにゴールドを組み込む意義についてです。
インデックス投資では、iDeCoやNISAなどの非課税口座をうまく活用するのが鍵でしょう。
Source: 神経内科医ちゅり男のブログ
コメント