おはようございます。
先日、FIREについて以下の記事を書きましたが、予備知識を入れるために数冊FIREに関する書籍を読みました。
その中で、どの書籍にも共通して記載されていたのがトリニティ・スタディという研究に基づいた「4%ルール」です。
最近のFIREブームによってすでに4%ルールについては聞いたことがある方も多いかもしれませんね。
本日は、「4%ルール」の詳細について検討します。
【4%ルール】年間生活費の25倍を目指して資産形成を続けること
本日の記事の要点は以下の通りです。
1. トリニティ・スタディからの重要な学び
2. 年間生活費の25倍のポートフォリオを目指して資産形成を続けること
3. 支出が少なく、「3%ルール」で生活できれば盤石
以下1つ1つ掘り下げてみていきます。
1. トリニティ・スタディからの重要な学び
トリニティ・スタディとは、リタイア後のお金の運用方法について、1926年〜1995年までの米国株や債券のデータを元に解析した研究です。
詳細は省きますが、その研究によれば、株式部分や債券部分を適切に分散された金融商品で保有した場合、
毎年4%までの引き出しであればほぼ100%の確率で30年後になってもお金が尽きることはなかったということです。
米国での研究ですので、株式部分はS&P500(VOOやIVV)、債券部分はBNDやAGGを想定すればよいと思います。
もちろん、過去のデータに基づいた推測ですので、今後の相場次第では必ずしも当てはまるわけではありません。
しかし、老後になって自分が積み重ねてきた資産を取り崩すイメージが全く湧かないという方には魅力的なデータと言えるでしょう。
2. 年間生活費の25倍のポートフォリオを目指して資産形成を続けること
長期の資産形成において難しい点の1つが、最終的な目標をどこに置くかという点です。
子供や家族のためにある程度のお金を残すことには意義があると思いますが、
その一方で死んでしまえばお金を使うことはできないわけですから、
お金を貯める方法だけでなく上手に使う方法についても同時に学ぶ必要があります。
人生を通じてお金を上手に使う方法を学ぶために、『DIE WITH ZERO』を読むことを強くおすすめします。
その中で、「年間生活費の25倍を貯めればゴールが見える」というのは誰が見ても分かりやすく一つの目安になるでしょう。
もちろん、実際にそれで十分かどうかはその都度検討し直す必要がありますが、投資を始めたばかりの目標設定には十分に使える考え方だと思います。
長期投資の道のりは20年〜30年と長いので、その途中でゴールが見えなくなって迷走するのが怖いです。
そのためにも、仮でもよいので具体的な数値目標を定めることには大きな価値があります。
3. 支出が少なく、「3%ルール」で生活できれば盤石
「年間生活費の25倍のポートフォリオを組めばゴール」となれば、当然年間生活費が少ない人ほどゴールを達成することが容易になります。
よって、4%ルールの目標金額を効率的に達成するためには、自分が何にお金を使った時に最も価値を感じるかを明確にし、上手にお金を使う方法を学ぶ必要があります。
やみくもにお金を使うばかりでは達成できませんし、一方で、節約を意識しすぎてケチケチしすぎても毎日の生活に彩りがなくなってしまいます。
このバランス感覚こそが最も奥深く、かつ難しいポイントと言えるでしょう。
また、医療や公衆衛生のレベル向上、ライフテクノロジーの発展により、今後は「人生100年時代」が本格的に到来するとも言われます。
よって、今までよりも長い老後を想定する必要がありますから、「4%ルール」に基づいた取り崩しは心配という方もいるかもしれません。
そういった方は、もう少しシビアに「3%ルール」を目標に資産形成を進めれば盤石と言えるでしょう。
まとめ
資産を積み上げるのは得意でも、実際に自分の積み上げてきた資産を取り崩すのは心配でならないという方も多いでしょう。
お金は最終的に使わなければ意味がないわけですから、どこまで使っても大丈夫かを明確にするうえで「4%ルール」は魅力的だと思います。
【FIREについて学ぶためのおすすめ本】
FIREについて学ぶために、以下の2冊をおすすめします。
1冊目は『父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え』です。
4%ルールについても触れていますし、若い時は思い切って株式100%(インデックスファンド)のポートフォリオを勧めているのも面白い点です。
2冊目は『FIRE 最強の早期リタイア術』です。
FIREを語るうえで避けては通れない、FIREブームの先駆けとなった一冊です。
これを読まないと議論にならないので絶対に読みましょう。
こんな記事も書いています。
2010年代のように相場に恵まれれば、インデックス投資だけでリタイアというのも夢ではありません。
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Source: 神経内科医ちゅり男のブログ
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