おはようございます。
インデックス投資では、基本的に一度買ったら永久に売らない「バイ&ホールド」がおすすめです。
ETFのメリットの1つは上場されているため株式と同じようにリアルタイム売買ができる点にありますが、長期インデックス投資家にとってはあまり意味がありません。
皆さん、インデックスファンドを売買しすぎなんですよね。
一度買ったら何もせずずっと持っておけばいいんです。
余計なことをするとリターンが下がるばかりです。— ちゅり男/医師・投資ブロガー (@churio777) December 24, 2023
投資信託は株価ではなく1日1回算出される基準価額によって取引されますが、逆にリアルタイムで取引できない方がホールド力が高まってよいのかもしれません。
とにかく、素人が思いつきで売買を繰り返すと、負ける確率を高めるだけなので注意しましょう。
新NISAでインデックスファンドは「バイ&ホールド」が正解。売買してはいけません。
「稲妻が輝く瞬間」に市場に居合わせることの重要性
インデックス投資の名著『敗者のゲーム』の中で、チャールズ・エリスは「稲妻が輝く瞬間に株式市場に居ることの重要性」を説いています。
「稲妻が輝く瞬間」とは、株価が急激に上昇する瞬間のことであり、いつ訪れるかは誰にも予測できず、一瞬で過ぎ去ってしまうのです。
『敗者のゲーム』で紹介されているデータによると、1980年〜2016年の36年の間で、S&P500のリターンは年率11.4%でした。
この36年のうち最もリターンが良かったベスト10日を逃しただけで、年率9.2%までリターンが低下してしまいます。
同様に、ベスト20日を逃すと年率7.7%へ、ベスト30日を逃すと年率6.4%まで下がってしまうのです。
つまり、36年という長い期間のうち、ベスト30日を逃しただけで長期リターンの半分近くを取り逃がしてしまうことになります。
この「稲妻が輝く瞬間」がいつ訪れるか予測できない以上、投資タイミングを見極めることよりも、株式市場に身を置き続けることの方がはるかに重要なのです。
非課税枠が復活する新NISAでも無駄な売買は禁物
新NISAのメリットの1つに、「一度売却した投資枠が翌年以降に復活すること」が挙げられています。
しかし、インデックス投資家にとっては市場に参加するタイミングを計らない「バイ&ホールド」が正解なので、投資枠が復活するのはメリットでもなんでもありません。
私たち個人投資家にとっては、
「新NISAは1,800万円をインデックスファンドで埋めたらあとは放置するだけのゲーム」
と考えた方がよいでしょう。
下手に売買を繰り返しても何も得るものはないのです。
できるだけ市場全体に分散投資してあとは放置するのが正解
現行の一般NISAの5年、つみたてNISAの20年と異なり、新NISAの非課税期間は「無期限」となりました。
「無期限」となりますと、今後何十年でも死ぬまで自信を持って長期保有し続けられる銘柄を選ぶ必要があります。
以下のチャートで赤がVT(全世界株)、紫がVTI(米国株)を示しますが、直近10年は米国株のリターンが大変優れていたことが分かります。
米国株が好調な理由として、
・先進諸国の中で数少ない人口増加国であること(移民政策にもよる)
・GAFAMなど世界をリードするIT企業が次々と登場し、イノベーションに事欠かない
・現金配当など株主還元に積極的であり、株価への注目度が高い
といった理由が挙げられます。
たしかに、米国株の強さは今後も続く可能性が高いですが、40年〜50年後と言われると私は自信が持てません。
この先10年〜20年ではなく「永久保有」を前提とするならば、VTやオールカントリー系の投資信託の方が無難かもしれません。
まとめ
インデックス投資では素人が余計な売買を繰り返してはいけません。
「稲妻が輝く瞬間」を逃さないよう、買ったらホールドし続けて相場に居続けるのが正解です。
【新NISAが始まるまでに読んでおきたいインデックス本2選】
1. ウォール街のランダム・ウォーカー(バートン・マルキール)
バートン・マルキールの『ウォール街のランダム・ウォーカー』です。
・インデックス投資とは何か
・インデックス投資はどのように優れているのか
・長期投資でもっとも重要なアセットアロケーションの考え方
など、長期投資に必要な知識が網羅された優れた本です。
一度は読んでおきましょう。
2. 投資の大原則(エリス、マルキールの共著)
エリスとマルキールの共著『投資の大原則』です。
内容としては『敗者のゲーム』と『ウォール街のランダム・ウォーカー』の2冊の良い所取りして、コンパクトに1冊にまとめた感じです。
普段活字を読み慣れていない方には本書がよいでしょう。
インデックス投資のエッセンスだけがギュッと詰まっていますので、時間をかけずに要点だけ学びたい方におすすめです。
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Source: 神経内科医ちゅり男のブログ
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