乳がんの治療に使うために、私は働いてきたのか...。

「将来、何かあったときのために」――

と、ひとは貯蓄をする

それは、やりたいことを実現するため

あるいは、結婚

そして、子どものため

老後のため...

貯蓄は、たぶん、
ないよりはあった方がいい

私も若い頃、
“何かあったときのため”と、
多少なりとも溜めていた

が、乳がんになった

高額な薬代、高額な検査代...

保険適用内であっても、
がん治療は本当にお金がかかる

1度の画像検査諸々で3万円を超え、
ホルモン薬も3か月1万数千円

4週間ごとに打つホルモン注射に至っては、
1回、1万5千円もするのだ

「お金がなければ、
 命を繋ぎ留められないのか...」

生活費、治療費、検査費用と、
貯蓄はあっという間に消えていった

手術から3年が経った頃、
とうとう検査費用も薬代も払う能力がなくなった

  治療、もうやめなければならない

  検査ももう受けられない

  あとは再発しないことを願うしかない

  “再発は、
  検査で早くにみつけて治療をしても、
  自覚症状が出てから治療をしても
  治療成績は同じ”と言われている

  だから再発したとしても
  生きられる時間は決まっている

と、半ばあきらめた

「結局、私の人生、こんなもん」――

これまでコツコツ溜めたささやかな貯蓄

まさか乳がんですべて失うとは...

「こんなことで使う予定じゃなかった」

でもこれがなければ、
もっと困っていたんだよな...

母が余命幾ばくもなかったとき

借金を抱えた知人に言った言葉が忘れられない

それは、

「命さえあればなんとかなるから」

間もなく死を迎えようとしていた母のその言葉が
あまりにも重く響いた

人生、命あってのもの

命さえあれば、なんとかなる――

  ちなみに、そのあと職が決まり、
  検査も受けられ、
  治療も続けられたのだが...

  “がん患者が働く難しさ”という現実を
  まざまざと知らされるのであった

   1日1回、応援のクリックお願いします
       日々の励みになります
    両方押していただけると嬉しいです
       ↓         ↓
    にほんブログ村 病気ブログ 乳がんへ
  人気ブログランキング   にほんブログ村


 ★しこり発見から治療までの経緯は⇒
こちら

 ★さらに詳しい経緯を更新中⇒≪私の記録≫から

 

Source: りかこの乳がん体験記

コメント

タイトルとURLをコピーしました