おはようございます。
当ブログの読者から以下のご質問をいただきました。
ちゅり男さん
両学長がちゅり男さんのことを紹介されていたのでブログ拝見させていただきました。
同じ勤務医ということで、投資方針などとても参考になります。
さて、一つ伺いたくメールさせていただきました。
キャッシュ50% + VT50%という投資方針でも十分ではないか、という過去のブログを拝見しました。
私の方針はまさにこれに近く、カウチポテトポートフォリオを目指しているのですが、全世界株式の方をeMaxis slim 全世界株式(日本を除く)を選んでおります。
将来的に日本経済の成長はあまり期待できないかな、という考えのもとそれを選んだのですが、この選択はあまりよくないでしょうか?
日本も含んだ全世界株式50%の方が適切でしょうか?
ご教示いただけますと幸いに存じます。
ご質問ありがとうございます。
確かに、以下の記事で極限までシンプルな「キャッシュ+VT」というポートフォリオが実は最強に近いと紹介しています。
この内容を踏まえ、ご質問に回答いたします。
eMAXIS Slim全世界株式は「オール・カントリー」と「除く日本」のどちらを選ぶべきか
本日の記事の要点は以下の通りです。
1. VTの部分はeMAXIS Slim全世界株式で代用可能
2. eMAXIS Slim全世界株式の「除く日本」と「オールカントリー」は大差なし
3. ファンドの成長が見込めるのは「オール・カントリー」です
以下1つ1つ掘り下げてみていきます。
1. VTの部分はeMAXIS Slim全世界株式で代用可能
投資初心者の方には、何も考えずに「日本円 50:VT 50」というポートフォリオから開始することを推奨しています。
まずはシンプル、かつ王道なポートフォリオで開始し、投資に慣れてから少しずつオリジナリティを発揮すればよいでしょう。
VTが大変優れた商品であることには疑いの余地はありませんが、米国ETFであることから、米ドルへの両替や取引、外国税額控除などの確定申告の手間がかかります。
近年では、投資信託の低コスト化および商品ラインナップの充実により、VTの部分はeMAXIS Slim全世界株式で代用可能となりました。
よって、今から投資を始める方の初めのステップとしては、「日本円とeMAXIS Slim全世界株式」というポートフォリオをオススメしています。
2. eMAXIS Slim全世界株式の「除く日本」と「オールカントリー」は大差なし
さて、eMAXIS Slim全世界株式には「除く日本」と「オール・カントリー」という2つの商品が存在します。
名前の通り、「オール・カントリー」は日本を含む全世界株式市場へ時価総額加重平均に基づいて分散投資する商品です。
インデックス投資の王道と言える商品で、この商品を選択しておけば間違いないと言えます。
一方、「除く日本」も基本的には同じコンセプトの商品ですが、あえて日本市場だけを除いた形になっています。
両者の信託報酬はいずれも0.1144%と横並びであり、コスト面では大差ありません。
また、世界市場全体における日本の割合は7%程度に過ぎないため、「除く日本」を選んでも「オール・カントリー」を選んでもリターンには大差が生じないと考えられます。
3. ファンドの成長が見込めるのは「オール・カントリー」です
上記のように、世界市場全体に占める日本の割合は7%程度に過ぎないため、「除く日本」と「オール・カントリー」のリターンには大差が生まれません。
それでは、私がならばどちらを購入するかと言うと、迷わずeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)を購入します。
正直どちらを選んでもよいのですが、基本に忠実に、オーソドックスに行くならば素直に日本も含む「オール・カントリー」でしょう。
また、両者のファンド純資産総額にもかなり差が出ていて、2021年9月現在で「オール・カントリー」が2,800億円、「除く日本」が850億円となっています。
この傾向は今後も続く可能性が高く、ファンドの成長スピードという点では「オール・カントリー」に分があるでしょう。
ポートフォリオの50%という大金を投入するのであれば、ささいなリターン差ではなく「絶対に沈まない船」を選ぶことの方が大切だと思います。
まとめ
eMAXIS Slim全世界株式の「除く日本」と「オール・カントリー」に大差はありませんが、より売れる・人気を集める可能性が高いのは「オール・カントリー」でしょう。
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こんな記事も書いています。
これから新規参入する方には、楽天VTよりもeMAXIS Slim全世界株式をおすすめします。
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Source: 神経内科医ちゅり男のブログ
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