彼女の死 ~同じ年齢の人ひとが亡くなるということ~

彼女は高校のときのクラスメイト

そこまで“親しい”というほどではなかったが、
それでも話はした方だ

高校を卒業したあとも、
同窓会で何度も会った

この十数年、
娘さんと一緒にスーパーに買い物に来ている姿も
何度か見かけている

さすがに声はかけなかったが、
彼女も私に気づいていたようだ

その彼女が亡くなった

死因はわからない

ただ、闘病中だったようだ

「なんの病気だろう...」

と、詮索してはいけないだろうか

が、いろいろと考えてしまうのだ

「まさか、“乳がん”じゃ...」――

  たぶん、違うと思うが...

私が通っていた高校は、
46名がひとクラス

そこに、

『日本人の2人に1人ががんになる』

という数字を当てはめると、

“23人が何かしらのがんになる”

...ということになる

  おぞましい人数である

乳がんに至っては、今では、

『日本人女性の9人に1人がかかる』

と、言われていることを思うと...

46名中、女子は半分の23名

単純に、
2~3人は乳がんになる計算になる

これまで同級生が何人か亡くなった

同じ年齢の人が...
それも身近な人が亡くなると、

「若いな...」

と、思う

「私だったら、
 この歳で死ぬなんて考えられない」

と、思う

「この年齢で亡くなるなんて、
 仕事もご家族のことも、
 まだまだやりたいことだってあっただろうに、
 無念だっただろうな」

と、いつも思う

“生きることは、死の準備である”と、
最近思う

いかに生きていくか...

それは、いかに死ぬか...

人間誰しも死を迎える

その前に、
いかに自分らしく生き抜くか...

最期に後悔だけはしたくない

笑顔で“いい人生だった”と思いたい

それが、今でも変わらぬ私の望みなのだ

  どうか安らかに...

  合掌

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Source: りかこの乳がん体験記

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