令和3年6月28日第4回 医薬品等行政評価・監視委員会 議事録○佐藤委員私からの提出資料のほうに質問の概要をまとめさせていただいたのですけれども、それについて回答いただけますでしょうか。私の質問は、まず死亡例ですね。6月23日の副反応検討部会の会合では接種後の死亡が全部合わせてファイザーで355例、モデルナで1例報告されています。ファイザーの355例を単純にその接種回数で割ると、1700万人で割ると、約5万人に1人の死亡例が報告されているということです。厚労省の資料では277例について頻度を求めていますけれども、100万人接種当たりですと16.2件ですね。こちらで計算しても、もし仮に1億人が接種すると単純計算で1,620人が死亡することになります。先ほど花井委員が言われたように接種してしばらくたってから亡くなられた例というのは、まだこれから遅れて報告がされてくるということがあり得ますし、ここでは医療機関から因果関係が一応疑われて報告されたものが多いと思いますので、医療機関から報告されなかった死亡例というのも恐らくたくさんあって、それらのうちには実際に因果関係があるものも恐らく含まれているだろうということを考えると、実際はこの頻度よりも高い頻度でワクチンの接種による死亡が起きている可能性も考えられるというように私は思います。もしかすると10倍ぐらい高い可能性も視野に入れておかなければいけないのではないかと思います。一般的にこのような副作用報告、副反応報告というのは実際に生じた事例の一部しか報告されないというのが常ですので、実際に旭川医大のように医療機関は報告しないと判断したけれども、遺族からの依頼によって報告がされたという例も報道されていますので、そういう例は恐らく全国の至るところにあるのではないかと思います。
そういうことも考えると、一応100万人接種当たり16.2件ということが仮にワクチン接種による死亡だと仮定した場合に、そのような死亡のリスクというのはベネフィットに照らして許容し得るのかということについてお答えいただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。○山口予防接種室ワクチン対策専門官佐藤先生、ありがとうございます。先生御指摘のとおり、潜在的にさらなる死亡例があるといったような可能性がある一方で、副反応疑い報告制度自体が、まず医療機関の方等が副反応を少しでも疑った場合に広く御報告いただいているといったようなシステムでございます。このため、報告医の先生も実際には因果関係が疑われないといったような場合も含め報告が上がってきているといった状況でございます。
こうした背景を踏まえまして、先生からいただいた御質問の内容に関しましては、現在、接種後の死亡と報告されている事例の多くがワクチンの接種との因果関係があることを前提ということで御質問いただいているかなというように認識したしておりますけれども、現時点においては報告されている死亡事例についてはワクチンとの因果関係から否定できないと専門家に評価されたものはなく、御質問の前提として若干ずれているところもあるのかもしれないというように認識しています。
また、一方で、先生御指摘のとおり、潜在的にそういった死亡事例というのが広がっている可能性等も当然審議会の委員も認識しておりまして、そういった総合的な状況を踏まえまして、副反応合同部会におきまして死亡例の報告状況を含め最新の状況に基づいて御審議をいただいております。直近の合同部会におきましても、現時点においてワクチンの接種体制に直ちに影響を与えるほどの重大な懸念は認められず、引き続き情報収集するとともに、新型コロナワクチンの接種を継続していくことということでお諮りしお認めいただいたというように承知しております。○佐藤委員すみません、それでは、回答になっていません。端的にお答えください。100万人接種当たり16.2件の死亡が仮に真実だったときにこのリスクは許容できるのか、できないのかをお答えください。○林予防接種室長御質問ありがとうございます。予防接種室長の林でございます。恐縮ではございますけれども、その仮定というのが、もしそうであった場合にというところの確からしさということをしっかりと考えた上でお答えしないといけないとは思っております。ずっとこの副反応部会が始まるとき、この新型コロナワクチンについて議論が始まるときから議論していることなのですけれども、たくさんの方に接種をさせていただきますと偶発的にその日、その翌日、その翌々日、亡くなる方の数というのは相当無視できない数になるということが接種の始まる前から議論されてまいりました。そういったことから考えて、これまで議論してきている中では、それら全てが新型コロナワクチンの接種による死亡であるというような仮定を置いて議論するということはなかなか難しい状況ではないかというように思います。
○佐藤委員そういうことをおっしゃるのなら、なおさら日本薬剤学会が提言した個別の因果関係を問わない接種者と非接種者を比べたときの死亡リスクを比較する体制をきちんと取るべきなのですよね。そのことを疫学的な評価をしない限り、この問題はきちんとした評価ができないわけです。そのことを前回の委員会でやるおつもりがあるのか、あるいはやれる体制があるのかということをお聞きしたのですが明確な回答はなかったと記憶しております。やりたいけれども、なかなかもにょもにょという回答に終始したかと思うのですが、その後、その死亡例を含む有害事象の頻度の比較をするような体制というのをつくることに関する進捗状況について教えてください。○林予防接種室長前回もこの場で議論させていただきました。非常に重要な観点だと思っておりまして、私ども予防接種室として、これはコロナワクチンが始まる以前から非常に重要なことだと思っています。一方で、予防接種を受けてない方々に同じような疾病、症状がどれぐらい起きているかということをバイアスなく調べる方法というのは大変に難しくて、これは世界の中でもできているところはまれだと思いますし、実際に実施するとしても、仮に実施できるとしても膨大な人手の要するようなことだというように思います。かといって、できることは何かということを私ども一生懸命考えてきてやってきております。例えばですけれども、先ほどの御説明の中で心筋炎についての説明をさせていただきましたが、その中で普通の心筋炎の発生の頻度というものを確かめる方法はないかということで、レセプトを基にした集計をさせていただきました。予防接種の行政の中でレセプトを基に平素の疾病の発生頻度を調べるという取組、これまでできてこなかった。NDBの集計というのはどうしてもタイムリーにできるかというと、技術的にもそういったことが可能になっていなかったわけでございますけれども、非常に今回御登録いただいて迅速に集計を行って評価もさせていただいて、平素の疾病の発生頻度を併せて評価をするというような取組をさせていただきました。こうした取組をどこまでできるか一生懸命広げていくことで、佐藤委員のおっしゃるところに、できるところからできるだけ早く一歩でも近づきたいというように考えているところです。
○佐藤委員ありがとうございます。私としましては、現時点でやはり100万人接種当たり16.2件の死亡が起きている可能性が否定できないというように思うのですね。ですので、そういう点から考えると、これは重大な懸念に当たると思います。ですので、私はこの委員会として何らかの提言なり意見をまとめて厚生労働大臣に提出すべきでないかというように思います。
理由は幾つかあるのですけれども、死亡の問題だけではないですね。アナフィラキシーについてもアナフィラキシーの定義というのがあるわけですけれども、それにしても比較的重大なアレルギー症状ということで医療機関から報告が上がっているわけで、それをアナフィラキシーの定義に当てはめるかどうかということは別にして、そういうこともかなりほかのワクチンに比べれば相当10倍ぐらい高い頻度で報告が上がっているわけですよね。そういうことを考えると、このまま放置していいということにはならないのではないかと思います。すみません、いろいろたくさんありますので、一旦ここで意見を終わります。また後ほど。
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Source: 身体軸ラボ シーズン2
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