「保険不要論」を鵜呑みにして解約するのは危険

内科医

おはようございます。

ブログやSNSなどで「保険不要論」を目にすることがあります。

実際には、保険が必要かどうかは各個人の生活状況によるところが大きく、お金がもったいないから節約したいという理由で解約するのは適切ではありません。

そもそも、保険自体が本当に存在価値がなく不要であれば、保険の需要は存在せず、今頃保険を売る仕事はなくなっているはずです。

もちろん、自分にとって必要最小限で十分だと思いますが、うまく活用すれば保険は自分の生活を守ってくれる大きな武器になります。

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「保険不要論」を鵜呑みにして解約するのは危険

本日の記事の要点は以下の通りです。

1. 「保険不要論」を全員に当てはめることはできない

2. 発生するのは稀だが、万が一発生した場合自力で対処できない事柄に保険で備える

3. 自動車の任意保険、個人賠償責任保険と必要最小限の生命保険は必須

以下1つ1つ掘り下げてみていきます。

 

1. 「保険不要論」を全員に当てはめることはできない

本来保険が必要な人であるにも関わらず、「保険不要論」を鵜呑みにして本来ならば必要であった保険まで解約してしまうのは非常に危険です。

「保険不要論」が登場し支持されているのは、本来ならば保険で備えるべきではない事柄にまで保険に加入してしまった結果、

毎月の保険料が莫大なものになり、保険自体が自分の生活を圧迫しているケースがあったからでしょう。

確かに、毎月の保険料が3万円〜4万円にもなるというのは明らかに保険の加入しすぎです。

ところが、実際には自分の生活を守ってくれる必要な保険というのも存在しますので、月1万円以下で必要最小限の保険は残した方がよいでしょう。

 

2. 発生するのは稀だが、万が一発生した場合自力で対処できない事柄に保険で備える

では、保険とはどのような時に加入すべきなのでしょうか?

それは、

「発生するのは非常に稀だが、万が一発生してしまった場合、自分の力では対処できない事柄に備えるため」

です。

つまり、発生する確率がものすごく低いものの、仮に発生してしまうと補償金額が莫大になるケースを想定すればOKです。

逆に言えば、誰にでも発生する可能性があって、仮に発生したとしても数十万円〜数百万円程度のお金で保障ができ、自分の資産から対応可能であれば保険に加入する必要はありません。

一般的には、資産形成が進めば進むほど、自力で対応できる事柄は増えますので保険の必要性は下がっていくと言えるでしょう。

 

3. 自動車の任意保険、個人賠償責任保険と必要最小限の生命保険は必須

3-1. 自動車保険

自動車を運転される方は、「自動車保険」の加入は必須です。

自動車保険に加入せずに公道を運転することは、仮に自動車免許を保有していたとしても「違法」と考えておくくらいでちょうどよいです。

自動車運転は、どんなに気をつけて安全運転を心がけていたとしても、最悪の場合他人の命を奪う可能性があり、その場合自分の力だけで責任をとることはまず不可能です。

自動車保険加入のポイントとしては、最低でも「対人・対物賠償は無制限」にすることです。

事故によって壊れた車自体は自分のお金で買い直せばよいだけですので、車両保険などは必須ではありません。

 

3-2. 個人賠償責任保険

次に、「個人賠償責任保険」に加入しましょう。

こちらは単独でも加入できますが、自動車保険や火災保険などに加入している方はそのオプションですでに加入済というケースも多いです。

一度自分の保険契約を確認してみることをおすすめします。

個人賠償責任保険がおすすめ理由としては、毎月の保険料が100円〜200円程度と非常に安いにも関わらず、保障内容が非常に充実していることです。

 

詳しくは以下のコープ共済のホームページを参考にしてください。

coopkyosai.coop

 

特に重要なのは「自転車で通行人にぶつかり怪我をさせたケース」への保障です。

交通事故というと、「人 x 自動車」や「自動車 x 自動車」のイメージが強いですが、自転車でも十分に重大な事故に至る可能性があります。

 

3-3. 生命保険

最後に、生命保険に関しては、各個人の生活状況や資産状況によりますので一概にどれに加入すべきということは言えません。

一般論としては、「家庭持ちの方で、第一子が生まれたタイミング」で最高額になるよう保険を組むべきだと思います。

逆に、独身の方で、万が一死亡したとしても両親や身内の生活には特に影響がない場合、生命保険に加入する必要性自体が低いです。

結婚後も夫婦共働きで、パートナーに自分で稼ぎ続ける力があるケースは、生命保険の保障金額は最小限でよいでしょう。

1人目の子どもが生まれた時点で、仮に大学進学まで考えた場合、一般的なケースでも子育てには2,000万円〜3,000万円かかると言われています。

「経済的な理由で自分の子どもに不自由させたくない」というのが親心ですので、この時点で自力で対応できない部分に関しては生命保険で補うべきでしょう。

逆に、子どもが自立する時期が近づいてくれば、生命保険の保障金額というのは下げていくことができます。

よって、生命保険は「定期・掛け捨て」型の商品を選択し、10年おきくらいに見直すのがオススメです。

保険料はやや割高にはなりますが、「収入保障保険」などもこの主旨に当てはまる優れた保険でしょう。

 

まとめ

「保険不要論」を鵜呑みにせず、自分にとって本当に必要な保険を見極める目を養いたいものです。

まずは本を読んできちんと勉強しましょう。

 

【保険に関するおすすめ書籍2選】

予備知識ゼロで保険の窓口へ相談しに行くのは大変危険です。

よほど良い担当者に巡り合わない限り、ほぼ自殺行為に近いです。

保険は生涯付き合っていかなければならないものですので、まずは本を読んで最低限の知識を仕入れてから行ってください。

保険に関しては様々な書籍が出ていますが、今までに1冊も読んだことがなければ以下の2冊がオススメです。

 

1. いらない保険

 

2. 書けばわかる!わが家にピッタリな保険の選び方

 

こんな記事も書いています。

「人生100年時代」では、保険以上に自分年金を用意することが重要です。

www.churio807.com

 

金融資産残高が増えるにつれて、保険の必要性自体も下がり、さらに資産形成が加速します。

www.churio807.com

 

保険に関して過去に取り上げた記事です。

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Source: 神経内科医ちゅり男のブログ

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