おはようございます。
前回の記事では、インデックス投資の場合、アセットアロケーションによって期待リスクとリターンが大体決まってくるという話をしました。
また、アセットアロケーションは必ず記録しておき、後で見返すことができるようにしておく必要があります。
本日は、好況時と不況時でキャッシュポジションの割合をかえることについてお話します。
なお、本日の内容は「応用編」になりますので、必ずしも皆さん全員が実践する必要はありません。
ゼロから始める資産形成の攻略法その15「好況時と不況時でキャッシュポジションを変化させる」
1. アセットアロケーションを変更する時はその根拠と結果を記録する
投資をしていく中でアセットアロケーションを変更する時には、やみくもに変更するのではなく、変更する根拠を述べられるようにする必要があります。
変更した根拠を記録しておくことで、後でその決断が正しかったか否かを客観的に判断できるようになるからです。
初めから投資が上手な人はいませんが、一つ一つの決断に自分なりの根拠を設定し、後からそれが正しかったか答え合わせを繰り返すことで成長していくことが可能です。
投資の判断基準が明確になっていないと、いつまで投資がうまくなりませんので要注意です。
2. 好況時と不況時でキャッシュポジションの割合をかえよう
以前にも記事にしましたが、本多静六先生の『私の財産告白』の中に、下記の内容が書かれています。
「好況時には勤倹貯蓄に励み、不況の時期には時期を逸せずに思い切った投資をする」
多くの人はこの逆をやりがちですが、これは逆張り投資家にとっては非常に重要な投資格言です。
この本多先生の考えを、ポートフォリオの理論に当てはめるならば、好況時(株高)と不況時(株安)で、キャッシュと株式の割合を変幻自在にかえることだと思います。
3. 株高の時はキャッシュポジションを高めよう
通常は、株式市場が好調な時ほど、今まで株式投資をしていなかった初心者も市場に参入してくるようになります。
また、テレビや経済誌でも株高が取り上げるようになり、「株ブームに乗り遅れるな」といった内容の特集が組まれることが多いです。
そして、大衆紙でも株特集が組まれるようになった時は、ほぼ天井に近いと考えてよいです。
私は、投資においては他人と同じことをやらない方が価値があると思っています。
周囲の人が株高で意気揚々としている好況時には、自分もつい攻めの投資をしたくなりますが、ぐっとこらえて勤倹貯蓄に励みましょう。
これは株高の時は投資行動をゼロにしろと言っているわけではなく、株高の時は投資行動を控えめにしてキャッシュポジションを高めに設定するのがおすすめということです。
一番簡単なのは毎月の積立金額を調整することですね。
4. 大不況が到来したら、キャッシュポジションを下げて株式に資金を投入
大不況が到来したら、貯めておいたキャッシュを使って株式のポジションを高めていきましょう。
大暴落の時に株価の底に向かってひたすら買い下がれるだけの資金力があれば、数年後にはかなりの確率で報われます。
大暴落の最中は自分の投資した資金がどんどん減っていきますので、精神的にはかなりきついです。
しかし、精神的にきつい中で、自分なりに勝てる根拠があって起こした投資行動は後から報われる可能性が高いです。
長期的な視野をもって投資行動ができる人と、強いメンタルをお持ちの人にはおすすめな投資法です。
5. 株高の状況から投資を始めるにはどうするか?
これから新規に参入される方にとって、今のような右肩上がりの順張り相場はけっこう難しいです。
アドバイスをするとしたら、「あまり一気に株式ポジションを高めすぎるな」です。
自分なりのアセットアロケーションを設定すると、一刻も早くその資産配分に近づけたくなる気持ちがありますが、焦りは禁物です。
今は思い切って一回で大きな資金を投入すべき局面ではありません。
少量ずつに分けて時間の分散をしながら、市場の動向を探りつつ少しずつ株式のポジションを高めていく方が賢明と考えます。
まとめ
好況時には勤倹貯蓄に励み、投資行動は控えめにしてキャッシュポジションを高めます。
そして、不況時には時期を逸せず思い切った投資行動を起こしましょう。
今現在の長期の順張り相場は新規参入者には買い時の判断が難しいので、時間の分散をしながら少額ずつキャッシュを投入するようにしたいものです。
【Kindleセールのおすすめ本2選】
1. 祈りのカルテ(知念実希人著)
知念先生の小説はどれも外れがなく、文章も読みやすくてオススメです。
その中でも『祈りのカルテ』と『十字架のカルテ』は私のお気に入りです。
今回は『祈りのカルテ』がKindleセールで488円になっています!
2. THINK SIMPLY
つい考えすぎてしまい、思考が堂々巡りしてなかなか先に進めないという方にぜひ読んでいただきたい一冊!
「考える」のは人間に与えられた優れた能力ですが、それも度が過ぎると逆効果になってしまいます。
こんな記事も書いています。
これからの日本においては、銀行口座に預貯金だけを貯め込んでおくこと自体がリスクになりえます。長期的な円安・インフレ傾向によって、円の価値自体が下落していく可能性が極めて高いからです。
節税効果を含めると、高額所得者であればまず確実に勝てるiDeCoは、60歳まで資金が拘束されるという弱点はあるものの、非常に優れた制度ですね。
Source: 神経内科医ちゅり男のブログ
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