おはようございます。
iDeCoの最大のメリットは、掛け金の全額がそのまま所得控除になりますので、所得税率の高い方ほど高い節税効果が期待できる点にあります。
専業主婦など所得のない方はその恩恵は受けられないわけですが、その場合にiDeCoを活用すべきか否かについて以下のご質問をいただきました。
ちゅり男先生、毎日先生のブログで楽しく勉強させていただいております。
2018年10月18日の記事で質問させていただいた、28歳の医者です。
先生のアドバイスとブログを参考に現在もSBI証券でidecoを毎月2万3千円、つみたてnisaを上限までの積み立ても継続しております。どちらも結局eMAXIS Slim先進国株式インデックスを積み立ております。
外勤で当直バイトが増えつみたて投資に回せる金額が増えてきたため今後の方針について相談したいと考え質問させていただきました。
家族構成は専業主婦(今後も働く予定はありません)の妻と0歳の子供です
今後も自分のidecoとつみたてnisaは継続していきますが、さらに月15万程度のつみたて投資をしていきたいと考えています。(今後もさらに余裕がでれば金額を増やしていきたいです)
非課税枠は利用するメリットが多いと思いますので妻に楽天証券で証券口座を開設してもらい、妻名義のつみたてnisaは利用しようと思っています。
それに加えて、妻名義のidecoやジュニアnisaの利用は積極的に行うべきかどうなわからなくなったため質問させていただきます。
一つは妻名義のidecoを積極的に利用すべきかということです
妻は専業主婦であり、idecoによる所得控除のメリットは皆無ですが、非課税で運用できるので積極的に利用すべき物なのでしょうか?調べる限り、資金拘束リスク以外はデメリットもなさそうですが・・・
二つ目はジュニアnisaの利用についてなのですが、以前の先生の記事ではidecoやつみたてnisaより優先度は下がるとのことでしたが、それらを利用した上であれば積極的に利用すべき制度なのでしょうか?
それとも単純にVTを積み立てた方がメリットが多いでしょうか?
ジュニアnisaについても資金拘束のデメリットは承知済みですので、それはさほどデメリットとは考えていません。
ジュニアnisaを利用する場合は5年間はジュニアnisaと特定口座でeMAXIS Slimシリーズを積み立て、その後はVTを積み立てる予定です。
全て利用すると最初の5年間は、
「自分と妻名義のideco,つみたてnisa、ジュニアnisaを上限まで+残りを特定口座」
その後は、
「自分と妻名義のideco,つみたてnisaを上限まで+残りをVT」
となりますがそこまで非課税枠にこだわらず、
「自分のidecoとつみたてnisaを上限まで+残りは全てVT」の方が単純でメリットも多いでしょうか?
以上です。まとまりのない文章で申し訳ございません。
もしご回答いただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
ご質問ありがとうございます。
専業主婦のiDeCoに関しては、所得控除の恩恵が受けられませんので、誰もが悩むポイントかと思います。
私ならば以下のように考えます。
専業主婦のiDeCoは積極的に活用すべきか?
資金拘束を大きなデメリットととらえるか否かが全て
ご質問の文章の中にある、
「資金拘束のデメリットは承知済みですので、それはさほどデメリットとは考えていません」
の一文が全てだと思います。
20年〜30年にわたる資金拘束をデメリットと考えなければ、iDeCoやジュニアNISAを積極的に活用して非課税の恩恵を最大限享受するべきでしょう。
私自身は、専業主婦のように所得控除の恩恵が受けられない場合には、資金拘束のデメリットが非課税のメリットを上回ると思っているので、iDeCoを利用しません。
このあたりは各個人の考えの差にもよるでしょう。
手元資金の流動性が極端に低下しないよう注意しましょう
私の場合は小規模企業共済に加入しており、そちらで年間84万円の資金が拘束されているというのもあります。
小規模企業共済も、20年未満で任意解約をしますと、支払われる共済金が掛け金合計額を下回る可能性があります。
しかし、原則いつでも解約可能で流動性が保たれているというのは非常に大きいです。
小規模ではありますが、不動産などの事業も行っていますので、急な資金需要にはいつでも対応できるようにしておきたいという気持ちがあります。
また、急なチャンスが転がってきた時にすぐにアクションを起こせる体制を保つようにしています。
とはいえ、iDeCoもジュニアNISAも非課税枠を上限いっぱいまで必ず活用しなければならないというルールはありませんので、無理のない範囲内で活用するならばよいでしょう。
資産保有法人を所有して、妻に役員報酬+iDeCoで節税が究極形です
最後に私見ですが、資産保有法人を所有して、妻に役員報酬を支払って所得の分散をはかり、さらに妻のiDeCoを組み合わせて節税するのが究極の理想形です。
累進課税制度においては、一人の力でどこまでも稼ぎ続けるのは非効率であり、所得はできるだけ分散するのが原則です。
昨今、共働き世帯が増えているのも所得は分散した方が有利だからです。
我々はそういう仕組みの中で生きていることを強く認識する必要があります。
仮に奥様が今後永久に働く予定がないのであれば、かなりハードルは高くなりますが、なんらかの形で妻の所得を作り、そこにiDeCoの節税効果をかぶせるのが理想と言えます。
まとめ
資金拘束のデメリットをたいした問題と考えない立場であれば、iDeCoもジュニアNISAも最大限に活用して非課税の恩恵を享受するのが得策です。
【SBI証券のiDeCo】
現状では、iDeCoはSBI証券のセレクトプランを推奨します。
低コストのeMAXIS Slimシリーズがラインナップしているのが大きいです。
こんな記事も書いています。
つみたてNISAとiDeCoでは、いつでも解約可能で流動性が保たれるつみたてNISAの方が一般向けと言えます。
同様に、子供が成人になるまで資金が拘束されるジュニアNISAに関しては、優先順位が下がると思います。
一般的には、つみたてNISAとiDeCoで月5万円の投資を目標にするとよいと思います。
Source: 神経内科医ちゅり男のブログ
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