“検査をしない”という不安。

アメリカでは、
術後の画像検査はしないという

「不安ではないのだろうか...」

と、ずっと思ってきた

日本では、患者の状況にもよるが、
一年に一度程度の頻度で画像検査をおこなう

もちろん、再発をみつけるためのものだが、

“再発は、
 検査で早くにみつけて治療をしても、
 自覚症状が出てから治療をしても
 治療成績は変わらない”

そう言われている

それは、科学的に証明されているのだと思う

が、人間として、患者として、

「再発も、少しでも早くにみつけて
 治療をした方がいいのではないか...」

と、思うものだ

手術をしてから11年間、
毎年画像検査を受けてきた

それは、“安心を買うため”

もちろん、
“再発は見当たらなかった”ということが前提だ

“異常なし”の印をもらい、

「ああ、一年なにもなかった」

と、安堵し、笑顔になり、
その日はおいしいものを食べたりする

が、その安心感も、
半年を過ぎれば薄れてくる

ちょっと体調に異変を起こしたり、
どこかが痛めば
“再発”の二文字が頭を過ぎるのだ

「りかこさんは、
 5年で検査終わっていいよ」

と、手術から5年目のとき
最初の主治医から言われた

「アメリカでは画像検査はしない」と、
主治医にも言われていたし、
それは私も知っていた

「やったー、今年で検査終わりだ」

と、思った

が、
20年経っても再発の可能性がある乳がん

時間が経つごとに不安が募っていった

そして、手術から5年目を迎える直前、
まさに、治療が終わろうとしていたさなか、
突如として主治医がいなくなった

新しい主治医は、
“検査は10年”という見解だった

新しい主治医は、
私の詳しい病状はきっと知らない

どんながん細胞なのか、
どんな状況でがんがみつかったのか...

だから一般的な“10年”という言葉を使った

「ほかのがんは5年だけど、
 乳がんは10年だからね」と――

悩んだが、11年検査を続けた

理由は、私のがんが珍しいこと

そしてそのがん細胞は、
とても進行が遅いこと

進行が遅いということは、
再発にも時間がかかるということだ

だから本当は15年検査を続けたかった

それでなくても乳がんは、
15年経っても20年経っても再発することがある

なのに検査は10年――

今、検査をしなくなって感じるのは、
やはり“不安”

たとえば、検査をして再発がみつかり、
化学療法をはじめる

副作用に苦しみ、
日常生活がままならない

たとえば、検査をせずに数年過ごす

あるとき異変を感じ、検査をする

そして再発を知る

そこから化学療法をはじめる

再発を知らずに
元気に過ごしていた数年間と、

早くに再発をみつけて治療を開始し、
体調の悪い数年間を過ごすのと...

「どちらがいいのだろう...」

と、ふと考えた

考えても仕方のないことかもしれない

が、検査をしなくなった今、
そんなことを思うのだ

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Source: りかこの乳がん体験記

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