言 霊。

「“言霊”って知ってる?」

“言霊”?――

乳がんになったとき、
初めて知った言葉だ

読み方も知らなかったのだから、
なんとも無知である

“良性”だと疑うことなく、
左の乳房にがんを育てていた4年8か月

それが“がん”であったとわかり、

おっぱいを失う恐怖感、
命の期限が迫っているという絶望感、
そして、未来を奪われた喪失感...

「“言霊”って知ってる?
 口に出すことで、本当にそうなるんだって」

そんな大きな悲しみに苛まれていたとき、
知り合いが贈ってくれた言葉なのだ

が、

「ポジティブに考えてみたら?」という彼女の言葉は、
がん告知を受けたばかりの私の心には響かなかった

『おっぱいを取らなければならない私の気持ちなんか、
 あなたにはわからない』

『いつまで生きられるかわからない私の気持ちなんて
 きっとあなたにはわからない』

『未来もどうなるかわからない不安なんて、
 あなたにわかるはずがない』

こんな状況で、
どうやってポジティブになれと言うのか...

そもそも“ポジティブ”ってなんなのだ?

こんなときでも
“ポジティブ”でいなければならないのか...

『口に出したことが本当になるなら、
 “おっぱいを切らずに済みますように”と言えば、
 切らずに済むのか...

 “命が助かりますように...”
 そう言えば、命が救われるのか...

 “本当は乳がんじゃありませんように...”と口にすれば、
 「すみません。乳がんではありませんでした」という診断に
 訂正されるのか...』

そんな極論まで考えた

正直、あまり信じていなかった“言霊”

が、

そう信じること、
そう思い続けることで、
道が拓けていくのかもしれない

「大丈夫」――

その言葉にも、きっとそんな力があるのだと思う

それは、“根拠のない大丈夫”かもしれない

「なにが大丈夫なの? そんなことわからないじゃない」

そう言う人もいるかもしれない

でも、そう信じる

「きっと、大丈夫」――

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Source: りかこの乳がん体験記

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