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2011年4月14日
ブログ『りかこの乳がん体験記』開設
あれから10年――
このブログも、今日が10年と1日目
ブログ開始から3654日目
そしてこの記事が、5021目の投稿
ブログをはじめた当初は、
“希望”や“期待”が大きかった
が、続けていくうちに、
様々なことに直面し、
様々なことを考えさせられてきた
それは、“ブログのやめどき”である
この10年、“ブログ”というツールを通じて
同じ乳がんや、
部位は違ってもがんの仲間たちの、
いくつもの死を知った
そのたび増えてゆく、
二度と更新されなくなったブログたち
中には旦那様やご家族、友人の方が
ブログ主の死を伝えているものもある
旦那様が彼女たちのブログを、
そのまま受け継いでいることも...
私がかかった乳がんに限らず、
ひとは、いつ、死を迎えるかわからない
「そのとき、このブログをどうしよう」
と、いつしか考えるようになった
選択肢は5つ
①そのままにしておく
②体調が悪化し、続けていくのが難しくなった時点で
その旨を伝えた記事を最後に、更新をやめる
③体調が悪化し、続けていくのが難しくなった時点で、
ブログ自体を削除する
④私が死んでからブログを削除してもらうよう、
誰かに頼んでおく
⑤私が死んだあと、
その事実を最後の記事として上げてもらうよう、
誰かに頼んでおく
今のところは、①と②が有力
⑤はどうだろう...
私自身、
旦那様やご家族、ご友人が
『亡くなりました』というお知らせを目にすると、
つらい
それは、
“死”という現実と向き合わなければならないから
更新が止まっても、
「どこかで生きている」という、
自分への言い訳ができないから
だから、
たぶん、
私はこのブログを誰にも託さない
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ブログ開設から10年の節目の、
昨年4月14日
その翌日、
私はこんな記事を書いていた
そしてこのブログの行く末を、
改めて考えてみた
万が一、私になにかあったとき――
たぶん、1年前と気持ちは変わっていない
このブログは誰にも託さないだろうし、
削除もしないと思う
理由は、託す人がいないこと
いたとしても、
託されたほうも重荷だろう
削除をしないのは、
とりあえず、
私が生きていた軌跡を残したい
それは、
わがままな想いなのかもしれないけれど
今日の空
予報は“晴れ”
なのに、
灰色の雲が退いてくれる気配はない
ほんのいっとき、
透けた雲の向こうに見えた太陽は
薄いハロを引き連れていた
結局、青空が見られることはなく、
不思議な雲が広がった
“乳がん”という病にかかり、
見落とされ、
稀ながん細胞だったこと
そして、“がん”という心の闇と向き合い、
闘い、
苦悩し...
数十年後、手術や治療が進歩しても、
今の私の経験が、
誰かの役に立てたら...
過去と未来の架け橋になれたら――
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Source: りかこの乳がん体験記
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