肛門周囲膿瘍? 痔ろう? → 絶対に手術しないとダメ?

内科医

女性の痔瘻は少ないですが…、今回は痔瘻についてまとめてみます。

今回は主にネットには載っていない裏情報を書きたいと思います。
一般的な話は、省略してます🙆
基本的なことから知りたい方は、ネット検索してみていただければと思います🙏

肛門周囲膿瘍とは?■

■下痢や免疫の低下などで、肛門陰窩という部分からお尻の周りにかけてバイ菌で膿んでしまう
状態。
※裂肛からの感染もある。
※クローン病に由来することも。

■基本的には、手術(切開)で膿を出す必要がある。

■放置するといずれパンパンになり破裂する。もしくは皮下を伝って太ももとかまでめっちゃ広がる(フルニエ)。
※糖尿病がある方、特に注意

肛門周囲膿瘍から痔瘻(膿のトンネルが残る)のは半数くらい。  

痔瘻になったら、いわゆる痔瘻根治術が必要になるが、一度、肛門周囲膿瘍になったからと言って絶対に痔瘻になるわけではないので、初めて肛門周囲膿瘍になった時点で必ずしも痔瘻の根治術の予定を組む必要はない。
※明らかに今後治りづらそう&痔瘻を形成しそうであれば組むこともある。

■ただし、二度目に肛門周囲膿瘍になった場合は痔瘻根治術決めることが多いかと。

なぜなら、そこをきっかけに三度目のリスクも上がるし、全体的に炎症後で硬くなってくるので、
他の場所に痔瘻ができる可能性もあるし、痔瘻の枝が複雑化することもあるから。

■痔瘻とは?■

■肛門周囲膿瘍の後、膿のトンネル(瘻管)が形成された状態。

■一般的には痔瘻になると手術しないと治らないと言われている。
※ただしたまにいつの間にか「枯れる」ことも稀にありうる…。

■複雑な痔瘻を何年も放置すると、稀ではあるが、痔瘻がんのリスクもある。

■痔瘻の術式はめちゃめちゃ多い。

■女性は裂肛から発症する痔瘻も多い。

■女性は前側方(膣側)に、肛門陰窩とは関係なくできることも多々。
※↑かなりマニアックな話ですが・・・。若干治りづらい。

■深さや場所によりいくつかのタイプにわけられるが、圧倒的に多いのは低位筋間痔瘻。

術式は本当に様々。施設により特徴もある。

それぞれの術式にメリットデメリットがあり、痔瘻の深さや場所や患者様の希望など総合的に考えて術式を決める。

■百歩譲って痔核の手術はいいとして、痔瘻の手術に関しては、本当に本当に上手な肛門科医、慣れている肛門科医を選ぶべき。
※本当は痔核の手術も専門医中の専門医が良いですが…。

■痔瘻に関しては、本当に上手な肛門科医でないと、そもそもきちんと診断されないこともあり得ます。
再発率や手術自体の合併症のリスクも…。

※慣れている医師でも、深部痔瘻などは外来診察のみでは確実な診断に至らず、麻酔をかけてお尻の筋肉の緊張が取れた時点で初めて診断がつくこともあります。

※慣れている先生でも再発のリスクはあります。

■下痢や腹痛が多い若い方の痔瘻はクローン病からの痔瘻の可能性も。
肛門診察をすれば慣れている先生なら、すぐにわかる所見なことが多い。
疑われれば大腸内視鏡検査や小腸造影などで精査が必要。

なんて、例によって生意気なこと書いてますが、

私自身も日帰り手術ですべての痔瘻に対応できるわけではなく、それなりの痔瘻であればしかるべき施設へ、そして、しかるべき肛門科医へご紹介します。

心配な症状がある方は一度受診を。

IMG_20220809_233248_260

Source: 埼玉の大腸肛門科(肛門・痔・大腸内視鏡)ママ女医のブログ

コメント

タイトルとURLをコピーしました